倒錯した論理 ロシアでは指導者にも国民にも独自の行動原理がある Sergei Ilnitsky/Pool-REUTERS 現在のロシアが抱えている最大の「外交」問題、すなわちウクライナ問題とシリア問題では、何をもって成功と判断するのかはかなり難しい問題だ。ロシアの究極の目的は何なのだろうか? 我々はしばしば、ロシアには確固たる目標があり、それに照らして進捗状況が評価されていると考えがちだ。理論的には、ロシア政府はふたつの目標がある。安定した親ロシアのウクライナを確立すること。そしてシリアでは、ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)や反体制派武装勢力を一掃し、バシャル・アサド大統領が完全な支配を取り戻して内戦が始まった2011年以前のシリアを取り戻すことだ。これらふたつの目標が達成されれば、ロシアは歴史的な強国としてかつての地位を回復できる。 【参考記事】ロシアの対シリア軍事介入はどこ
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