西之表市、月窓亭 西之表市の中心地から少し坂を上ったところにある月窓亭は、江戸時代中期の延享2年(1745)、当時種子島家の家臣だった羽生能貴が建てた屋敷である。 月窓亭 1886年に種子島家27代島主守時を迎えてからは、種子島家のお屋敷として親しまれ、多くの著名人が訪れた。 種子島のひな祭り 市に譲渡された現在では、当時の面影が残されたまま、月窓亭として一般公開された。季節ごとにひな祭りや、端午の節句など、昔ながらの年中行事を再現した展示を行っている。種子島のひな祭りは、女の子が誕生して初めての節句の日、夜に親類縁者がやってくる。ダーに花や餅で飾ったお膳を持って集まってくる。床の間には土人形が飾られ、ダーが並べられる。ダーは大根を10センチほど切ったものを置き、季節ごとの花を差して飾る。周囲には紅白の丸餅、緑色の蓬餅などが添えられる。ダーとは台(お膳)のことである。このような光景は大正時