10月22日に発表された,イタリアでの地震学者の訴追事件について,現地での関係者へのインタビュー調査などの結果をmumbleにまとめました.全部で7ページになっています. 関連組織について ラクイラの地震活動とラクイラ地震 訴追された理由は『予知の失敗』ではない なぜ『安全宣言』になったのか 科学者はどうするべきだったのか 思うところ(1) 思うところ(2)
菊池 誠 「“御用”のレッテルで科学を殺すな」 http://wpb.shueisha.co.jp/2012/07/03/12292/ -事故の影響に関して、専門家がもっと自発的に情報発信すべきだったと思いますか? 菊池 本当の意味での原子力の専門家がほとんど表に出てこなかったのは残念でした。もちろん、一部の専門家は事故直後からテレビにも出ていましたが、ご存じのように彼らの安全寄りの予想は大きく外れ、事故は拡大していった。それで彼らが信用をなくしてしまったことが、その後に大きく影響したと思います。 また、容赦なく"御用学者"というレッテルが貼られるようになったことも、彼らが口をつくんでしまった理由かもしれません。いずれにせよ、初期のつまずきで彼らの意見があまり表に出なくなってのは、われわれにとって大きな損失だったと思います。一番の専門家による専門知識を得られなくなったわけですから。 yur
Webronzaさんに問いかけを行ったところ、勿体無くもお返事を頂戴仕りました。 またしてもWeboronza批判のようになってしまっているのだが、実は本意ではないのである。 本当は前回触れた毎日新聞の石戸記者の記事にあった『「科学」と「意見」を分けること』みたいなことについて書きたかったのだけれど、未曽有の大災害が起きてそれどころじゃなくなっちゃたし、今回行きがかり上Webronzaさんからリプもらってまだ返事してないことがあるんでこのようなことに。 @webronza 様。 一部無視されてるとは言え、リプありがとうございました。ホメオパシーに関しての事を、私もまた@Mochimasaさん同様風化させるつもりはありませんが、取り敢えずは下條さんの記事についてそちらの『ん?最低限のやりとりは終わったという認識だったのですが…』について反論してみます。 海外で事態を見守る下條信輔さん。各国政
最終更新日:2017年02月07日 ブログの運営方針 このブログは、普通のブログとはちょっと方針が異なります。最も大きな特徴は、ページヘッダーにも書きました様に、一旦書いた記事に後から手を入れたり書き直したりする事もある、という点です。何故なら、特に科学やニセ科学に関しては、最終的に通して読んだ時に分かりやすくなる様な文章にしたいと思っているからです。 でも、趣味とか余談の部分に関しては、普通のブログのつもりなので、基本的には、後から書き直したりしないつもりです。 言ってみれば、ホームページとブログの中間的な構成にしたい、というところでしょうか。 なお最近、常にも増して更新が滞っているのは主にTwitterで色々呟いているからでもあります。サイドバーにも最近の発言をリンクしてありますが、宜しければこちらも御覧ください。また過去の呟きはTwilog(こちら)で見られます。 ラベル(タグ)を御
「ホメオパシー」についての会長談話 ホメオパシーはドイツ人医師ハーネマン(1755 - 1843 年)が始めたもので、レメディー(治療 薬) と呼ばれる 「ある種の水」 を含ませた砂糖玉があらゆる病気を治療できると称するものです。 近代的な医薬品や安全な外科手術が開発される以前の、民間医療や伝統医療しかなかった時代に 欧米各国において「副作用がない治療法」として広がったのですが、米国では 1910 年のフレク スナー報告に基づいて黎明期にあった西欧医学を基本に据え、科学的な事実を重視する医療改革 を行う中で医学教育からホメオパシーを排除し、現在の質の高い医療が実現しました。 こうした過去の歴史を知ってか知らずか、最近の日本ではこれまでほとんど表に出ることがな かったホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、ホメオパシー施療者養成学校までができ ています。このことに対しては強い戸惑いを感じ
モギヒデユキさんの科学万能主義が呼ぶ不幸と云うエントリを読んだ。 ホメオパシーのことをネットで調べると批判しか出てこない、ということを鍼灸師の友達に話したら、 「針も漢方もみんなそうだよ。科学じゃないものは。」 そういうことなのだな。科学万能主義がいかに世の中を支配しているかということをこんなところで実感した。あんまり批判しか出てこないと云う印象はないので、科学万能主義がいかに世の中を支配しているかと云う実感は共有できないなぁ。このへんは調べ方によるんだろうけど、ぼくの実感としては、日々ロハス的な文脈でホメオパシーを称揚する言説が積み重なっているなぁ、みたいな感じなんだけど。 ホメオパシー批判の要旨は、たいがい「その効果が科学的に証明されていない」ということ。それはある一面からの見方にすぎない。「効果がない」ということにはならない。ここのところは誤解しがちで、かく云うぼくも長い間勘違いして
科学と神秘のあいだ(双書Zero)posted with amazlet at 10.06.12菊池 誠 筑摩書房 売り上げランキング: 5251 Amazon.co.jp で詳細を見る 大阪大学の菊池誠先生が、今年の3月に出された本です。 「科学的なもののみかた」ってなんだろう、と思っている人も、そこから一歩進んで「科学的なもののみかた」のあり方について考えている人も、それぞれの立場から楽しく読めると思います。 目次は以下のとおり。 第1部 君と僕のリアル びっくりしてもだいじょうぶ リアルってなんだ 納得力のある風景 夢の彼方に 物語だけが光速を突破する ふたたび月と陰謀 そしてふたたびリアルについて 第2部 間奏 テルミン 科学と魔法 創造力と想像力 自由と不自由 科学と神秘 未来 第3部 僕たちは折り合いをつける 水瓶座の時代に もっとびっくりしても大
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【このエントリーは2010.4.27に執筆し、2010.5.5に公開しました】 DIS+COVERサイエンスの創刊ラインアップの一冊で、著者はJST(科学技術振興機構)の理事長である。日本は1995年に「科学技術基本法」を制定し、これに則ってこの15年間は科学技術戦略と予算配分がおこなわれてきた。著者はその中心で科学技術政策づくりに関わってきた人であり、本書の第1章はこの15年間で日本という国が科学技術に対してどう考え、どのような科学技術戦略を採ってきたのかが明快に語られている。 第2章は著者独自の分析による日本経済長期停滞の原因考察。第3章以降で食料、もの、サービスに続く第4次産業の創成アイデアが語られ、科学技術がその基盤となることで若者に夢を与えようという主張になっている。 第2章まではわりと客観的なデータをもとに分析されているが、著者の主張する「第4の価値」とは、著者が身近な学
【このエントリーは2010.4.24に執筆し、2010.5.5に公開しました】 DIS+COVERサイエンス創刊アインアップの一冊。 ここでは本書に関して感じたことを綴って私なりのサイエンスコミュニケーションとしてみたい。あらかじめ述べておくと私は本書の総論や各論はもっともであると考えるし、賛同するところも多い。著者の今後の活躍にも期待している。ただ、本書はパースペクティヴ(視座)が私とは違うと思ったのである。かつてG・K・チェスタトンはH・G・ウェルズが書いた『世界史概観』のパースペクティヴに異議を唱え、ウェルズに返答するかたちで『人間と永遠』を書き、それはチェスタトンの代表作となった。これから述べることはパースペクティヴの話であるから、どちらがよくてどちらが悪いという話ではない。どうか全体の文脈でもって判断してください。 著者は科学リテラシーの重要性を自分なりの考えで説き、科学リテ
でも、ネット上でいくつかの書評を見て、ちょっと思い直した。 この本の本来の対象読者は、たぶんぼくみたいな人間なんだろうな、と思ったので。 ニセ科学に関する議論のはじっこのほうでそこそこのあいだうろうろしているにも関わらず、ぼくぐらい「科学」と云うものに対する理解を欠いている人間もそうはいないだろう(もうこれは認めてしまえば能力的な問題で、そこには忸怩たるものがないわけでもないのだけれど)。本書でも主要なテーマとして掲げられている「科学リテラシー」と云うものについても、いまだそれがどんなものを指すのか、と云うことについて明瞭な理解を持っていない(ついでに云うと、あまりそこにはっきりした共通理解が生じていると思えないような場で、このことばが一種の紋切型として使われているように感じられる現状に対する違和感もまだ払拭できていない)。 でまぁ、目次を開いてみる。初級編、中級編、上級編に分かれている。
いま一部で大流行の「サイエンスクラッシャー」ネタなんですが、実は壮大な釣りプロモで、内田さんの狙い通りにコトが進んでる気がしてきた。 なお、私は決起集会の動画は見ていて、内田さんの関連blog記事は読んでいるけれど、内田さんの新著は読んでいない状況。 元ネタ: 「サイエンスクラッシャー」 http://anond.hatelabo.jp/20100429013047 引用元: 「新著「疑う力を阻害するもの『科学教の狂信が思考停止に』」掲載」 http://ameblo.jp/marika-uchida/entry-10518383971.html ちょっと引用してみましょうか。 そのとき、ある新聞社から以下のような質問が出ました。 「科学技術の大切さは誰しも理解していると思う。しかし、国民の素朴な疑問として、スパコンになぜ多額のお金がかかるのか? というものがある。これをどう説明しようと思
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文・神経科学の大衆化・ポスドク問題・ワインetc.についてマニアックに綴るblog 【研究 - 全般】 欲しいのは金じゃない、ただ合理的なシステムを求めているだけ:神経科学の若手研究者たちによる公開提言 - 当blog 上記エントリのはてブ さて、今回オープンになった神経科学の若手研究者有志による公開提言ですが、かなりの反響をいただくことができました。本提言をご紹介したエントリにもblog上コメントと相当数のブクコメをいただきましたし、またtwitterでも本提言の取りまとめ役の宮川剛さんが音頭を取られて、やはり結構な数のツイートをいただいたようです。 全体として見ますと、概ね好意的に受け取っていただけたのではないかと思います。正直言って、今回の提言がどれほどの支持を得られるかは未知数でしたので、これは作成に携わった我々としても嬉しい限りです。国へ
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