日本語のLinuxディストリビューションのほぼすべてに収録されている,東風(こち)明朝フォントなどのフリーの日本語アウトライン・フォントに,原作者の権利侵害の問題があることが判明した。これは,一部のビットマップ・フォントを含め,フリーの日本語アウトライン・フォントの多くが字母(の一つ)として使用している32ドットのビットマップ・フォント(渡辺フォントなどと呼ばれている)が,1980年代にタイプバンクと日立製作所デザイン研究所 (現在の日立製作所 デザイン本部)により開発された商用フォントをほぼそのまま複製したものだったことに起因する。ディストリビュータらは対応に苦慮している。 東風明朝フォントは,開発者である古川 泰之氏が,問題の32ドットのビットマップ・フォントにウエイトを落とす(文字を細くする)などの変更を加えたものを字母(原字)としてアウトライン・フォント化し,独自にデザインした仮名