漫画やアニメを舞台化した「2.5次元ミュージカル」の勢いが凄いことになっている。舞台に興味のない人でも、’00年代に一世を風靡した「テニミュ」ことミュージカル『テニスの王子様』の名は、一度は耳にしたことがあるだろう。しかし、テニミュが開幕したのは2003年。「ブームはとっくに沈静化したのでは?」と思いきや、まったく逆の現象が起こっているのだ。 年間の観客動員数は2010年以降、飛躍的に上昇し、今ではテニミュ全盛期を大幅に上回る約130万人。公演タイトルは120作品を超える。もはやライブ・エンターテイメント市場において確固たる市民権を確立したといっていい。なぜ、ここまで急速に浸透・成長したのか? テニミュの生みの親である舞台プロデューサーの片岡義朗氏に話を聞いた。 ――テニミュ以前にも『聖闘士星矢』や『セーラームーン』など、昔から2.5次元ミュージカルはありましたが、ここまでのブームにはなっ