中国海軍の艦載ヘリが今月8日、監視中の海上自衛隊の護衛艦に異常接近した問題は、ヘリのパイロットが「海自艦に接近するな」という艦隊司令部の指示を無視して行動していたことが25日、防衛省の分析で明らかになった。 中国海軍内での指揮命令の不徹底さを示す事態に、同省からは偶発的な事故の発生を懸念する声が高まっている。 今月7日から23日までの間、中国海軍はミサイル駆逐艦や潜水艦など計10隻に上る艦隊を、東シナ海から沖縄・南西諸島を越え、沖ノ鳥島近海の西太平洋にまで派遣、様々な訓練を実施した。この間、海自は「すずなみ」など2隻の護衛艦とP3C哨戒機で艦隊の動きを監視し続けた。 最初に中国海軍の艦載ヘリが異常接近したのは8日午前。当時、中国艦隊は東シナ海中部海域でヘリの発着艦訓練を行っていた。すずなみとの距離は4000メートルほど離れていたが、次第にミサイル駆逐艦を発艦したヘリが近づいてきたという。駆