SNS(ネット交流サービス)やスマートフォンの普及で、個人情報への意識は高まるばかりだ。中でも、子供たちが日常生活を送る保育所では、写真の情報流出に敏感になっている。変わる現場を追った。 神戸市内全57カ所の公立保育所では、2021年度からペーパーレス化を図るため、保護者への「おたより」を紙での配布からデータ配信「よい子ネット」に切り替えた。閲覧には保育所名やクラス、パスワードなどを入力する必要があり、関係者しか見られない仕組み。私(記者)も市内の保育所に2人の子供を預ける保護者の一人で、利用している。 最大の変化は、子供たちの写真が消えたことだ。市はネット上で転載される可能性を考慮し、「よい子ネットには、子供の写真を一切掲載しない」との方針を決めた。 よい子ネット導入前は、行事予定の連絡や給食献立については紙で保護者に手渡されていたほか、「安心メール」というシステムも使われていた。メール