★ニュースの匠:少子高齢化の先=鳥越俊太郎 ◇人口減少という闇 今回で本コラムは最終回となります。長い間ご愛読いただきありがとうございました。最後ですので、今一番私が心配していることを書いておこうと思います。それは今、日本でたいへんな勢いで進行する「少子高齢化」の先の先にほの見える日本社会の姿です。 (中略) 2060年の世代別の割合を見てみましょう。0~14歳の年少人口は9・1%(約1割)、15~64歳の生産年齢人口は50・9%(約5割)、65歳以上の高齢者人口は39・9%(約4割)と推定されています。 つまり働いて税金や年金、医療、介護、失業など各種社会保障のシステムを支えている現役世代が5割、支えてもらう側の年少・老齢世代が5割、言い換えると1人が1人を支える1対1社会が到来するのです。 今は6・5割の現役世代が3・5割を支えるおよそ2対1の社会です。現在でも社会保障制度