来春から使われる高校教科書の検定結果が発表された。尖閣諸島や竹島について、「日本固有の領土」と明記した記述がほとんどなく、文部科学省の検定で十分に正されたとはいえない。 領土への生徒の正しい理解をはぐくむための教育の充実が急務だ。 尖閣諸島については、申請した政治・経済7冊中6冊が扱った。 このうち、1冊に「日本の領土と明確に読み取れない」と検定意見がつき、「沖縄県に所属する尖閣諸島」と修正された。「日本の実効支配下にあって、領土問題は存在しない」としている政府の見解を無視した記述もみられたが、検定で修正された。 しかし、日本の主張の正しさをきちんと書いた記述は少ない。 竹島も政治・経済7冊のうち、6冊が触れた。しかし、竹島をめぐって韓国との間に主張の相違があることは指摘しても、「竹島が韓国に不法占拠されている」と明記した教科書はなかった。 領土については、欄外や2、3行の簡潔な記述で済ま