強烈で濃厚なラブロマンス 1952年のニューヨークを舞台に描かれる、19歳の女性テレーズ(ルーニー・マーラ)と美しい人妻キャロル(ケイト・ブランシェット)との濃厚なラブロマンス。巧みな暗喩表現や、マッドマックスにも通じる今日的なメッセージ、奥行きのある人物造形、そして誰も死なないオチのつけ方が大変よかったです。 手による暗喩が『バウンド』超え レズビアンのセックス専門家("sexpert")にして脚本コンサルタント/プロデューサー/ディレクター/エロティカ小説家のスージー・ブライトは、かつて著書『スージー・ブライトのレズビアン作法』(第三書館)で、映画における女性同士のエロティシズムの描写についてこう書きました。 互いにいちゃつきあったり愛の行為をしている時は、いつでも女性の手をエロティックに見せるべきなのだ。 これはスージーが映画『バウンド』のコンサルタントをつとめたときにしたアドバイス
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