最近、100%電気自動車の日産リーフのCMがインターネットで話題になっていた。出演していた坂本龍一氏は、反原発運動を非常に積極的に行なっていた著名人のひとりで、放射能の危険性を様々なメディアでうったえていた。そして原発の再稼働に強硬に反対していた。その坂本龍一氏が、CO2が全く出ない電気自動車を賞賛していたのだ。最初に断っておくと、筆者は坂本氏に特段の感心があるわけでも、非難しようというわけでもない。ただ、このCMは、3・11以降の日本の空気を象徴しているように思えたのである。 通常のガソリン自動車は、ガソリンを燃焼させ、そのエネルギーで走行する。この時に大量のCO2が発生する。電気自動車は、バッテリーに貯められた電気エネルギーで、モーターを動かして走る。この時にはCO2が発生しない。しかし、その電気はどこで作られるかというと、発電所で作られる。そして、現在、日本全国の原発が再稼働できない