キヤノンは5月25日、家庭用SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)テレビの開発を凍結することを明らかにした。「量産技術を進めていく中で、液晶テレビのようなコストダウンができず、採算ベースが合わない」(キヤノン)ことが理由としている。 SEDは東芝とキヤノンが1999年に共同開発をスタートした次世代ディスプレイ。ブラウン管同様の自発光型ながら薄型化でき、高輝度、高コントラストに優れることが特長だ。 東芝から家庭用SEDテレビとして商品化を発表していたものの、発売を延期。商品化には至っていない。2004年に東芝とキヤノンが設立した合弁会社は、2007年1月にキヤノンが完全子会社化している。 キヤノンでは、超高精細な画質をいかして、家庭用テレビとは違うジャンルで技術開発を進めて行くとしている。