現在、日本人の死因1位であるがん。がん治療といえば、抗がん剤や外科手術が頭に浮かぶが、慶應義塾大学医学部講師で、昨年10月に『どうせ死ぬなら「がん」がいい』(宝島社新書/中村仁一共著)を上梓した近藤誠氏によると、こうした治療は寿命を縮めるだけではなく、多くの苦痛をもたらすという。 そんな近藤氏に、 「がん患者は、がんではなく“がん治療”で苦しむ」 「がんの9割に抗がん剤は無意味」 「がんの外科手術をしないほうが寿命が伸びる」 「なぜ病院・医者は、無意味だと知っていても、抗がん剤投与や手術をするのか?」 「人間ドックやがん検診で寿命が縮まる?」 などについて聞いた。 ーー本書は『どうせ死ぬなら「がん」がいい』と、かなり挑発的なタイトルですが、なぜ、死ぬならがんがいいのでしょうか? 近藤誠氏(以下、近藤) がんは、ほとんどの場合、最後まで患者の意識はしっかりしていますし、普通の生活を送れます。
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