ルーベンス『狩りをするディアナとニンフたち』 農民と農奴の違いとは 新年あけましておめでとうございます。 本年も本ブログをよろしくお願いいたします。 さて、昨年に引き続き、モーツァルトに保護を与えたことで有名な、皇帝ヨーゼフ2世の〝上からの改革〟とその影響をみていきます。 「宗教の寛容」と並んで名高いのが、「農奴の解放」です。 もうすぐ19世紀という時代なのに、中世の農奴制がまだ残っていたの?と驚きますが、農村というのは都会に比べて、どの国でもどの時代でも保守的で、なかなか変化しにくいのです。 農業の生産活動が、商工業などに比べて暦に縛られ、毎年毎年のルーティンがきっちり決まっているからなのかもしれません。 これを下手に崩そうものなら、たちまち収穫が得られなくなるのではないか、という怖さがあります。 日本でも、地主と小作人の従属関係は、戦後の農地改革まで続いていたという見方もあります。 中