パブリッククラウドやアジャイル開発、スマートフォンにタブレット---。ほんの数年前に、多くの人が「使えるわけがない」と不審の目を向けたものが、今やITの世界で完全に市民権を得た。その一方で、従来のシステム開発や運用の世界にはすきま風が吹き始めている。 ウォーターフォール型のシステム開発はどうなるのか。人手によるシステム運用は必要なくなるのではないか。従来の企業情報システムの世界でキャリアを形成してきた技術者、そしてIT部門、SI(システムインテグレーション)を主な生業とするIT企業は、自分たちの仕事が失われてしまうのではないか、という悪い予感にさいなまれていることだろう。 ならば、いっそのこと自ら進んで、自分の仕事を無くしてしまう取り組みに注力してみてはどうか。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」である。いや、そんな大げさな話ではない。今の自分の仕事を消滅させることで未来への扉を開けた事例は山