「原発は、まだ沈没していないセウォル号だ」。韓国紙・京郷(キョンヒャン)新聞は5月6日付で、珍島沖の旅客船沈没事故に関するデスクのコラムを掲載。韓国の原発を、事故を起こした旅客船にたとえ、その安全性に疑問を投げかけた。 韓国検察と海洋警察庁の合同捜査本部のこれまでの調べで、セウォル号は、客室を増やすための無理な改造で重心が高くなっていたことや、過積載の航行を繰り返し、貨物の固定も極めて不十分だったことが判明。事故時に備えた安全教育を受けたことがない、と逮捕された船員が供述するなど、安全管理のずさんさが事故の背景として指摘されている。 「問題だらけ」ながらも当局が航行を見過ごしてきた旅客船。その事故をきっかけに、韓国の原発にも同じような懐疑のまなざしが向けられているのだ。■「最古の原発」不信と不安 韓国のNGO「エネルギー正義行動」の李憲錫(イ・ホンソク)代表は、セウォル号沈没事故の前後で、
