「まったく企画を出しても編集部の反応がないと思ったら、そういうことだったのか……」 フリー編集者が肩を落としたのは、サブカルチャー系出版社がいよいよ危ないという話が聞こえてきたからだ。1980~90年代にはアダルト・サブカルチャー路線の雑誌などが若者から支持を得ていた同社だが、最近は出版不況で規模の縮小が伝わっていた。 「一時ドル箱だったコンビニ売りの廉価版コミックが不振になって、そこそこ黒字計上だったアダルト写真投稿誌も、編集部ごと他社に移籍するなど、ネガティブな話が相次いでいました。主力のアダルト雑誌も、東京五輪を見据えて規制が厳しくなっているのも泣きっ面に蜂です。少し前に制作の関係者がわいせつ容疑で摘発されてましたし」(同) すでに数年前まで100人以上いた社員も現在は半分くらいで、その“清算”が始まっているという話だ。 「同じく出版社の親会社は、すでに不動産関連の業務で利益を確保し