きっかけは1月20日の朝日新聞の記事。東北学院大のゼミ生たちがフィールドワークを重ねて書いた卒論についてのものだ。卒論のテーマは、震災後、宮城のタクシー運転手たちが経験した「幽霊現象」。 記事には、季節外れのコートに身を包んだ若い女性が告げた行き先に運転手が「あそこはほとんど更地ですが構いませんか」と尋ねると「私は死んだんですか」と震える声で答え、振り向くと誰も座っていなかったという話や、やはり夏なのに厚手のコートを着た若い男性を乗せたものの、到着した頃にはその姿が消えていたなどの「不思議な現象」が綴られている。