Stay human. 2011年にガザ地区で何者かに殺されたイタリア人の支援・連帯ワーカー、ヴィットーリオ・アリゴーニのメッセージである。だらだらと持続する極限状態の中にあって、「人間でありつづけよ」(もっと日本的な演出をしたコピーライティングをすれば「人であることを諦めるな」的な感じか)をモットーとしていた外国人だ。 看護婦さんから応急手当はしてもらいましたが、娘も私も流れ出した血で、血だらけでした。上の道に出たら、急に「ベイビイ、ダイジョウブ?」と、外国人が走り寄ってきました。それは幸町の捕虜収容所〔福岡俘虜収容所第十四分所〕にいた捕虜の人でした。…〔中略〕…捕虜たちは救急箱から赤チンキば出して塗ってくれて、包帯ばしてくれました。息子も娘もみんな。包帯なんか、捕虜はいつでも包帯をもっとりましたよ。もうあん時は、敵も味方もなかったですよ。 1945年8月9日、長崎県長崎市。原爆投下直後