異動や入社、退社などで、メールを含めあいさつ状を出す機会が多い年度替わり。定型的なあいさつ文によく見られる誤りを紹介しましょう。 では突然ですが問題です。まず次の文に誤字はいくつあるでしょうか。 ご指導、ご鞭捷を贈りますよう宣しくお願い申し上げます。 「鞭捷」「宣しく」「贈り」 正解は三つです。 まずは「ご鞭捷」。鞭捷は正しくは「鞭撻」で「べんたつ」と読みます。鞭はむち、撻はむちうつこと。「鞭撻」は強く励ますことで「ご指導、ご鞭撻」とセットで用いられます。捷は「敏捷(びんしょう)」で主に使われ、当然ながら撻とは別の漢字です。 「贈りますよう」は「賜りますよう」の誤り。 「宣しく」は「宜しく」の間違いです。 こんな間違い、手書きの時代ならともかくパソコンの入力ではありえないよ――と思った方はいらっしゃいませんか。でも、実際にはこのような誤りがインターネットには恐ろしいほど多く流れているのです