色はいろいろ 読んだことをすぐに誰かに教えたくなる絵本だ。「すごいよ、すごいよ」って家族や友だちに話したくなる。どうしてわたしがこんなに興奮しているかというと「みんな」の話だからだ。あなたも、わたしも、子どもも(この絵本は小学校低学年から読める)、おとなも、かつて同じ教室にいたあの子にも、『いろ・いろ 色覚と進化のひみつ』を読んでもらいたい。 リンゴの木の、果実の色と、葉っぱの色、そして幹の色。あなたはどう塗る? 「色覚=色の見え方」のふしぎな違いを、最新の研究をふまえて科学的に見つめる絵本だ。そもそも色覚って何? 「そもそも色は、外の世界にあるわけではなく」「意味があるようにぬっているのです」という言葉にしびれる。科学だ! このあと、ネコやハチにもご登場いただきながら「意味がある」とはどういうことなのかを平易に説いてくれる。 では、先ほどのリンゴの絵に話を戻す。男の子が描いた絵は、なぜそ