ツネミのお母さんが 田舎から やってきた。 ツネミの仕事が終わるまで、ココーヨーカドー 一階の喫茶店で待つことにした。 ブレンド? キリマンジャロ? モカ?・・・?? メニューをしばらく見ていたイネは、 ウエイトレスにこう聞いた。 「ネスカフェは ないの?」 ウエイトレスは吹き出しそうなのを危うく押さえて 「いえ。ございません」と答えた。 「こ~んな立派な店構えで ネスカフェも なかとね」 と、ここはツネミの母ちゃん、 都会もんに 負けてはいない。 「しかたない。ウインナーコーヒーでよか」 「はい」 と承(うけたまわ)っていったウエイトレスは、 しばらくすると薫り高き ウインナーコーヒーを運んできた。 「なんね? この泡は。 それに、ウインナーはどうした?」 「え? コーヒーのご注文でしたよね。これは――」 ウエイトレスが難儀な説明をしかけた時、 ツネミが現れた。 「お母ちゃん、どうしたっ
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