TOKYO FMなどで放送中のラジオドラマ「NISSAN あ、安部礼司~BEYOND THE AVERAGE~」(日曜午後5時)が13年目に突入した。容姿も能力もごく普通の会社員、安部礼司が主人公。彼の仕事や恋愛、家庭といった日々を、昭和生まれにとって「ツボな選曲」を交えてコメディータッチで描く。主人公の名は「平均」(アベレージ)の言葉遊び。「平均とか上位、下位という思想が嫌で、そういう概念を超えていこうという思いから名付けた」 出版社勤務を経て、フリーのDJとして活動していたが、34歳で無職に。普通に仕事をし、ご飯を食べている人々を街で見かけるとまぶしく感じた。「普通って、実はすごいこと。だからこのドラマを思いついた」。企画は、出版社時代から親交がある広告会社の友人(故人)が売り込み、形にしてくれた。放送が始まると、たちまち人気に火が付いた。各地で公開収録をしたり、8時間を超える生放送で