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ブックマーク / shinsho-plus.shueisha.co.jp (4)

  • 2000年代の労働と読書―仕事がアイデンティティになる社会 - 集英社新書プラス

    1.労働で「自己実現」を果たす時代 自己実現の時代 自己実現、という言葉がある。 その言葉の意味を想像してみてほしい。すると、なぜか「仕事で自分の人生を満足させている様子」を思い浮かべてしまうのではないだろうか。 趣味で自己実現してもいい。子育てで自己実現してもいい。いいはずなのに、現代の自己実現という言葉には、どこか「仕事で」というニュアンスがつきまとう。それはなぜか? 2000年代以降、日社会は「仕事で自己実現すること」を称賛してきたからである。 思えば、連載冒頭で紹介した『花束みたいな恋をした』も、「自己実現しきれない若者」の物語だった。やりたい仕事であったはずの、イラストレーターでべていけない。好きなことを仕事に、できない。でもそれは生活のためには仕方がないと思っている。 麦「でもさ、それは生活するためのことだからね。全然大変じゃないよ。(苦笑しながら)好きなこと活かせるとか

    2000年代の労働と読書―仕事がアイデンティティになる社会 - 集英社新書プラス
  • なぜ働いていると本が読めなくなるのか - 集英社新書プラス

    「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではない。しかし、それは現代だけの悩みなのだろうか。書評家・批評家の三宅香帆が、明治時代から現代にかけての労働と読書歴史を振り返ることで、日人の読書観を明らかにする。

    なぜ働いていると本が読めなくなるのか - 集英社新書プラス
  • 明治時代の読書と労働―自己啓発書誕生の時代 - 集英社新書プラス

    1. 活版印刷による「黙読」文化誕生 ●長時間労働と明治時代の幕開け さて、時計の針を明治時代まで戻そう。 日の労働が現代の様式と近くなったのは、明治時代――日が江戸幕府から明治政府へその政権を移し、そして欧米から取り入れた思想や制度によって近代化を成し遂げようとする時代のことであった。 そもそも「労働」という言葉が使われ始めたのも、明治時代に変わってからだった。翻訳語で「労働」という言葉が広まり始めた頃、日人の働き方はすでに長時間労働の傾向にあったという。『仕事と日人』(武田晴人)[i]によると、明治時代の日の工場労働者たちは、農民時代と比較して長時間働くようになっていたのだ。 西欧での残業に対する考え方と比べると、日では残業は一般化していたようです。先ほどの日工業協会の資料によると、一九三七年に東京の工場ではかなりの長時間の残業が観察されています。この年は、まだ格的に戦

    明治時代の読書と労働―自己啓発書誕生の時代 - 集英社新書プラス
    kamiaki
    kamiaki 2023/02/02
  • 労働と読書は両立しない? - 集英社新書プラス

    ●労働と読書は両立しない? 麦「俺ももう感じないのかもしれない」 絹「……」 麦「ゴールデンカムイだって七巻で止まったまんまだよ。宝石の国の話もおぼえてないし、いまだに読んでる絹ちゃんが羨ましいもん」 絹「読めばいいじゃん、息抜きくらいすればいいじゃん」 麦「息抜きにならないんだよ。頭入んないんだよ。(スマホを示し)パズドラしかやる気しないの」 絹「……」 麦「でもさ、それは生活するためのことだからね。全然大変じゃないよ。(苦笑しながら)好きなこと活かせるとか、そういうのは人生舐めてるって考えちゃう」 (坂元裕二『花束みたいな恋をした』p114、リトル・モア、2021年) 生活するためには、読んで何かを感じることを、手放さなくてはいけない。そんなテーマを通して若いカップルの恋愛模様を描いた映画『花束みたいな恋をした』は、2021年に公開され、若者を中心にヒットした。私自身は主人公の年齢とほ

    労働と読書は両立しない? - 集英社新書プラス
    kamiaki
    kamiaki 2023/01/31
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