民族学者で国立民族学博物館(大阪府吹田市)の初代館長を務めた、故・梅棹忠夫さんの旧邸=京都市左京区北白川伊織町=が29日、ギャラリーに生まれ変わる。次男で陶芸家のマヤオさん(63)が「様々な分野の人が交流し、刺激し合う場に」と改装。梅棹さんがかつて若者を自宅に招いて開いた「梅棹サロン」の復活をめざす。 旧邸は木造2階建てで、京都大学吉田キャンパスの北東にある。1960年代、金曜の夜には研究者や学生が集まった。世界を旅する研究者たちが酒を飲みながら交わす議論に、10代だったマヤオさんは、あこがれを持って耳を傾けた。 梅棹さんは2010年に90歳で亡くなった。マヤオさんは「思い出がある家を活用できないか」とギャラリーにすることを考案。知人の建築家の協力を得て、3年前から設計にとりかかった。 かつてサロンが開かれた居間は展示スペースに、マヤオさんが子どもの頃に使った部屋は茶室になった。日曜大工が