滋賀県立美術館ディレクター・保坂健二朗インタビュー。目指すのは「リビングルーム」としての美術館約40年の歴史を持つ滋賀県立近代美術館(1984年開館)が今年6月、「滋賀県立美術館」として新たに開館を迎えた。この新しい美術館を率いるのが、新ディレクター(館長)として就任した保坂健二朗だ。開館を直前に控えたタイミングで、保坂に今後の展望を聞いた。 聞き手・文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 保坂健二朗 なぜ「ディレクター」なのか?──まず名刺交換をして新鮮だったのが「ディレクター」という肩書です。日本の公立美術館でこの名称を使っているところはほぼないと思うのですが、なぜ「館長」ではなく「ディレクター」なのでしょうか? そもそも「館長」というのは職位ですよね。僕としては「誰の上にいる」とかそういうことをひけらかすようなものではなく、どういう役割でこの美術館にいるのかを明確に示したいと考え
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