前田恒彦被告 大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされた事件で、証拠隠滅罪に問われた元主任検事の前田恒彦被告(43)=懲戒免職=に実刑を言い渡した大阪地裁判決が確定する。控訴期限の26日を前に、捜査・起訴した最高検と被告側が控訴しない方針を決めた。 地裁は12日の判決で、元検事が2009年7月、厚生労働省の村木厚子元局長(無罪判決確定)が郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件に関与したとの見立てに合わせるため、FDに記録された偽証明書の日付データを改ざんしたと認定。「刑事司法の根幹を破壊しかねない所業」として懲役1年6カ月(求刑懲役2年)を言い渡した。 最高検は、改ざんを知りながら隠したとして犯人隠避罪で当時の特捜部長大坪弘道被告(57)=同=と副部長佐賀元明被告(50)=同=を起訴している。2人は「前田元検事からは『意図的ではなく誤って書き換えた』との