東京電力福島第一原発事故で、警戒区域と計画的避難区域に全域が設定されている福島県浪江町が、高校生以上の全町民を対象に行ったアンケート調査で、帰還できる状況が整っても「戻らない」と答えた町民は3割超に上ることが2日、分かった。 馬場有町長は「大変ショッキングな結果」と話している。 町が11月初めに、県内外に避難している対象の1万8448人(9816世帯)にアンケートを郵送。1万487人(56・8%)から回答を得た。 調査結果では、64・4%が、条件さえ整えば町に「戻る」と回答。戻る条件は「放射線量が下がり、上下水道などの生活基盤が整備される」(15・7%)、その条件に加えて「他の町民が、ある程度戻る」(43・7%)、「警戒区域などが解除される」(5・0%)だった。