関東大震災の発生からまもなく100年になりますが、復興の過程を知る上で新たな資料が発見されました。大地震の発生からわずか2か月後、東京で大規模な地下鉄網の整備が検討されていたことを示す路線図の案などが見つかりました。専門家は「地上だけでなく、地下も作り直すことが具体的に検討されたことを示す重要な資料だ」と指摘しています。 今回、新たに見つかったのは、内務大臣兼復興院総裁として復興の陣頭指揮にあたっていた後藤新平にあてて、当時の東京市の幹部が提出した都心での地下鉄網の整備計画を示す3種類の路線図と書簡です。 後藤が設立した都市計画の研究機関「後藤・安田記念東京都市研究所」が、資料を整理した際に発見しました。 地下鉄はすでにロンドンやパリなどで開業していて、東京でも震災の前から建設計画はあったものの、実現には至っていませんでした。