ついに、この日がきた……と、 思わず、ほのさんの手を握った。 関東甲信越地方の病院で治療を受けていた10代前半の男の子が、 12日朝、脳死と判定され、 家族が脳死からの臓器提供を承諾したことから、 臓器移植に向けた手続きが進められているという。 15歳未満の脳死判定 臓器移植へ NHKニュース このNHKニュースによれば、 「院で脳死判定を行った結果、男の子は12日午前7時37分、 脳死と判定され、死亡が確認されました。」 と記されている。 「脳死と判定され、死亡が確認された」…… もちろん、臓器移植法は、 脳死を人の死と定めた上で、 臓器摘出、移植を行うものであるから、 脳死判定で脳死が確定した段階で、 「死亡」となるのだが、 まだ、心臓が動き、温かい体の少年が、 はっきりと「死亡」とされる、この違和感。 改正臓器移植法施行後、 15歳未満の脳死判定は初めてである。 そして、少年は、 「