きのうの朝、通勤電車から降りると空気が変わっていた。電車に揺られていた三十分ほどの間に夏の熱気は消えた。やがて空から滴が落ち始め涼しい一日になった。「電気予報」が気になった今年の夏も、暑さの峠はどうやら越えたようだ▼都心でも三六度を超す猛暑日だった十八日、東京電力の最大使用電力は今年最高の四千九百三十六万キロワットに達したが、供給力に占める使用率は90%にとどまった。こんなに余裕があるのかと驚いた▼自動車業界などの「輪番操業」や家庭や個人の節電努力、七月下旬から涼しい日々が続いたことも、消費電力の削減に大いに貢献したが、もともとの電力需要の推計はかなりお粗末だった▼資源エネルギー庁は東京電力の推計を基に、夏のピーク時の需要予測を発表している。そこで示された平均的な「家庭像」は現実離れしている。かなり大型のエアコンが二・六台稼働し、家庭用最大級の冷蔵庫が通常使う電力使用量の倍以上を消費するこ
土砂に埋まった今川地区。断水、下水とガスの不通に加え、計画停電まである“四重苦”に見舞われた=浦安市で 幹線道路は大きくたわみ、至るところに亀裂が走り、段差ができている。JR新浦安駅前は歩道のアスファルトが隆起し、敷石は陥没している。地中から噴き出した大量の土砂が砂ぼこりとなり、終日市内を白く覆うことも。住みたい街として人気の浦安市。いまはその面影もない。(林容史)
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