あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか ネット時代の老舗に学ぶ「戦わないマーケティング」 作者: 仲山進也 出版社/メーカー: 宣伝会議 発売日: 2014/07/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ひさしぶりにビジネス関連の本を読んだのだが、面白かった。 著者は創業期から楽天におられた仲山進也さんという方で、楽天大学の学長で自ら仲山考材株式会社という会社を運営されている。 「楽天市場41,000社の成長パートナーとして活躍中」というだけあって、EC(ネットショップ)市場の経過や現状をよく知る方ならではの内容で、とても参考になり、考えさせられた。 著者もおっしゃっているように、現状のECは、より安く、より早く、より買いやすく、より多く、より多くの広告費をかけて、という消耗戦に入っている。消耗戦だから儲からないし、徒労感も大きい。消耗戦の先頭で戦っていても、アマゾンのようなよ
ジェフ・ベゾスが個人的に出資している金融系相手の米Business Insiderの元記事を、「打倒アマゾン」みたいなバズワードが入った記事の抄訳で紹介するGigazineの記事だから、はなからその辺は期待しませんがw、出版業界の人たちがいちばん知りたいであろう、なぜこのEDCがアマゾンを通さずに売上げを伸ばせたのか、具体的にどうやったのかがスッポリ抜け落ちているので、補足しておきます。元記事を見ればAn Army of Home Sellersという子見出しのところにちゃんと書いてあるんですけどね。 なぜ“アマゾン抜き”が可能だったのか? ・まずEDC ( Educational Development Corporation )って厳密に言えば出版社ではないんですよね。世界中の児童書の北米販売権(distribution rights)を買いとり、本を作って、それを売って商売をしている
最近、マーケティングなどについて考えていました。本も再読したりしています。 というわけで、マーケティングを考える際に参考になるビジネス書を紹介します。とくに基本から考えてみたいと思っていたので、あまり「奇策」のようなことは書かれていない本が多いです。 他にも参考になる本はありますが、まずはここからという本を読んでいたので、それらを紹介します。 1 超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」 超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」 まずはこちらを。 コトラーの『マーケティング・マネジメント』を読んでも良いのですが、さすがに分厚いですし高いので、こちらでポイントだけを知るというのもありかと思います。 まずは、こちらで知ってみて、さらに知りたい方は、『マーケティング・マネジメント』を読んでみると良いですね。 2 コトラーのマーケティング3.0 コトラーのマーケティング3.0
マーケティングについて、このところ、基本から考えたり、学んだりしています。 今日は、こちらの『不変のマーケティング』から、わたしが参考になったところを紹介します。 不変のマーケティング 作者: 神田昌典 出版社/メーカー: フォレスト出版 発売日: 2014/02/08 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る お客さまを先に見つけて、欲しがる商品を提供する 「お客を探す。そしてその後に、そのお客が欲しがる商品を提供する。すると、リスクはまったくないはずだ。」(p.36) まず、誰に売るかを考えてから、その人が欲しがるものを提供する、ということですね。商品があって、それをどうやって売るかを考えるというのとは、逆のアプローチです。 マーケット・イン、プロダクト・アウトの違いと言っても良いですね。 やってしまいがちなのは、これは売れるはずと考えて、商品を仕入れ
『グロースハック』「AARRR」モデル。ビジネスを急成長させるエンジン 「AARRR」:グロースハック思考のフレームワーク 「AARRR」をブログに置き換えて考えてみる ウェブサービス以外でも 『グロースハック』「AARRR」モデル。ビジネスを急成長させるエンジン 目標を達成する。そのための方法について、最近考えています。 目標を達成するには?目標達成に参考になる5冊 - ビジョンミッション成長ブログ ウェブの界隈?で、「グロースハック」という言葉が言われています。 成長ハック。サービスやビジネスを成長させるための方法ということですね。 このあたりのことをもう少し知りたいと思い、こちらの本を読んでみました。 グロースハック 予算ゼロでビジネスを急成長させるエンジン 「AARRR」:グロースハック思考のフレームワーク Aquisition:ユーザー獲得 Activation:ユーザー体験の最
なぜ、マーケティングが重要なのでしょうか? マーケティングとは? なぜ、マーケティングが重要なのか? 売上を増やす方法 顧客にとっても良いことかもしれません マーケティングという言葉は、そういった仕事に携わる人でなければ、あまり日常では使わない言葉かもしれません。 それでも、マーケティングがビジネスにおいて重要ということが言われていたりします。 なぜ、マーケティングが重要なのでしょうか?わかっている人にはわかっていることだとも思いますが、わからない人やあらためて基本を考えたい方に、そしてわたしも自分の頭の整理をしたいので書いておきます。 なぜ、マーケティングが重要なのでしょうか? 先日紹介した、『ドラッカー名言集』で、ドラッカーがこう言っています。 人生から得られるものは、自らが投じたもので決まる - ビジョンミッション成長ブログ 「企業の目的が顧客の創造であることから、企業には二つの基本
行列のできる店、「俺のイタリアン」、「俺のフレンチ」。 その名の通り、レストランなのですが、なんと社長はあのブックオフ創業者なのです。 ブックオフを成功させて、全く別の飲食業界でまた成功している。 なぜそんなことが可能なのでしょうか? 本『俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方 』に、その秘密が書かれています。 1. 組み合わせる超不景気だと言われる時代にもかかわらず、毎日毎晩ものすごく繁盛している業態は、立ち飲みの居酒屋です。小さくても毎日毎晩活気ムンムンです。それからもう一つ、ミシュランガイドの星付きレストランです。 (中略) 普通だったら、「じゃあ、立ち飲みをしようか」「じゃあ、星付きレストランで経験した凄腕シェフを迎えよう」……そんな風になるかもしれません。しかし、この三人が閃いたことは、「この二つをくっつけてしまえ!」でした。そして、誕生したのが、「俺
ゴールデンウィーク気分だからか、なんとなく昔読んだ本を読み返したいなと思っていまして。 で、こちらを読み返してみました。 夢をかなえるゾウ 作者: 水野敬也 出版社/メーカー: 飛鳥新社 発売日: 2007/08/11 メディア: 単行本 購入: 80人 クリック: 1,301回 この商品を含むブログ (634件) を見る 結構時間が経っているので、覚えているところもあれば、まったく覚えていないところもありました。 私の場合、それから「夢」がかなっている部分もあればそうでもない部分があります。 そんなことを思い出すこともできたので読んで良かったなと思いました。 ガネーシャの名言 ガネーシャの名言で気になったものを書いておきます。自分のメモとして。 人が欲しがっているものを先取りする 「上司の欲がわかっているやつはそれだけ早く出世する」 たしかにそうかなと。上司だけではなくて、周りの人の欲し
マーケティング理論のThe教科書of教科書、有斐閣アルマ『マーケティング戦略〈第6版〉』をテキストとした全14回の理論学習プログラムの提供を開始します(無料です!!) ついに夢のひとつが叶いました! 何をするのか掲題の通り、マーケティング理論のThe教科書of教科書『マーケティング戦略〈第6版〉』(有斐閣アルマ)をテキストとした全14回の理論学習プログラムの提供を開始します。しかもMARPSだから無料! 講師は不肖ワタクシ池田が務めます。 本書は、実務家マーケターや大学生が体系的なマーケティング理論を学ぶ一冊として高い評判と信頼を獲得してきたまさに定番中の定番の書です(初版は1996年4月)。 MARPSはこのたび、本書の出版元である
<hopelessness> これは、どうにもならない。 </hopelessness> 『ハーモニー』(ハヤカワ文庫JA) P.68 伊藤計劃は偉大な作家だ。 少なくともある程度本を読む人間にとって、彼の代表作、評価、 その死後の受賞歴を長たらしく記す必要がない程度には。どうしようもなく。 それゆえに、ある種の人にはその逝去を悼まれる死者として、またある種の人には越え難い壁として、 そしてある種の人々には華々しい装飾品として扱われる。 更に法人からはSF業界に新しい息を吹き込む新鋭として、 また広告塔として。素材として。贄としてだ。 彼の最大の幸福は早川書房との出会いである。 小松左京賞を逃した『虐殺器官』が早川書房へと持ち込まれ、ハヤカワJコレクションとして発刊される。 本作の評価、また出版のうえでの編集者との出会い等がなければ『ハーモニー』が生まれることはなかっただろう。 彼の死後、
4倍値上げしても飛ぶように売れる。そんな嘘のような話が、本当にあるのです。 1つ3000円のガトーショコラが飛ぶように売れるワケ 4倍値上げしても売れる仕組みの作り方 (SB新書) ケンズカフェ東京のシェフ、氏家さんの著書です。本書では、評判の良いガトーショコラを丁寧に育てて昇華させていった過程が詳しく書かれています。どんなビジネスでも参考になるでしょう。 こういうノウハウを公開してしまうと、ライバルが増えて損をするのではないかと心配になりました。しかし、その必要はありませんでした。 他が真似できない自信 著者は、看板メニューである特撰ガトーショコラのレシピをネットで公開しています。ガトーショコラを作るスクールも開催しています。 そして今回、ガトーショコラを販売するためのマーケティングやブランディングのノウハウも公開してしまいました。 なぜそんなことができるかというと、自分の商品の質に絶対
野村総合研究所は1997年から、日本の消費者1万人を対象にした大規模な調査(生活者1万人アンケート調査)を3年ごとに実施しています。2012年の調査結果を最近、まとめられましたが(『なぜ、日本人はモノを買わないのか? 1万人の時系列データでわかる日本の消費者』(東洋経済新報社))、非常に興味深く拝見しました。 97年から2012年までの様々な「日本人の平均データ」というものを見ていると、消費における「自分史」みたいなものを思い出したりもしました。例えばインターネット利用率ですが、97年は2.6%だったのが2000年には21.4%に跳ね上がっています。そういえば97年頃、我が家はまだパソコン通信だったけど、2000年には確かにインターネットになってたな、とか…。 松下:私は96年入社なんですけれども、97年の第1回調査以来ずっと関わってきていますので、やはりある意味、自分史みたいなところがあ
大手出版社の女性ファッション誌が軒並み「部数2ケタ減」と苦戦している。「CanCam」(小学館)や「JJ」(光文社)が代表例だ。その一方で、「InRed」「sweet」(宝島社)など絶好調な雑誌もある。何が「明暗」を分けたのだろうか。 「InRed」「sweet」は絶好調 人気モデルの蛯原友里さん、押切もえさん、山田優さんが、ひと頃、表紙を飾っていた「CanCam」。1980年代に創刊され、似たような女性ファッション誌(以下女性誌)が続々と出てきたなかでもダントツの存在だった。 「モデルが他の雑誌に比べてかわいい」「エビちゃん系、もえカジ系、優OL系のように、わかりやすく提案されていて、参考になる」というのがネットに書き込まれた読者の意見で、モデルに好感を持つ読者が多かったようだ。ただこれは数年前の話で、「今は昔」になっている。 2009年5月4日付け「文化通信」に掲載された「08年下期の
中小企業にとっての社員教育というのは永遠の課題であると共に、きっと完成形は無いのだろうなと思う昨今ですが、それらを助長してくれる一番のツールが書籍なのではないかなと思います。第三者の長年の経験から体系化された知識に付け加え、編集という強力なオーラを纏って物質化された物、それから得られる情報はネットで触れるものよりもいくばか権威性があり、すっと身に入っていくのかもしれません。勿論、そうじゃない場合もあるけれど。 年々おすすめする書籍は変わるわけですが、2013年現在で「これは最低読んでおかないと共通言語で話せないので厳しいよね」という書籍をご紹介したいと思います。良い感じで手前味噌も潜り込ませてますので、そのあたりご容赦くださいませ。 優れた知的生産力を高めるための書籍、イシューからはじめよ 言わずと知れたYahooのCOO、安宅さんの書籍です。本書を読むことで「優れた知的生産力」を手に入れ
100を超えるタイトル数で圧倒的な存在感を誇る「地球の歩き方」、JTBのネットワークとフットワークを生かしたムック版の「るるぶ」、実業之日本社の老舗ブランド「ブルーガイド」。手強い競合相手がひしめきあうガイドブック市場に地殻変動が起きている。 変革の主は昭文社の「ことりっぷ」シリーズだ。ターゲットを「女子」に絞り込み、2008年に国内旅行のガイドブックから刊行をスタート。2009年からは海外旅行版も追加して、すでに累計販売部数は800万部に達した。熱心なファンの多さは、自治体やメーカーからも注目の的だ。昭文社にとっても「ことりっぷ」は看板シリーズであり、もはや屋台骨と言ってもいい。 多種多様なガイドブックが乱立し、もはや新しい切り口などない、と思われていたガイドブック業界に激変を与え、数々の追随シリーズを生み、「女子旅」という言葉を普及させた「ことりっぷ」。その始まりは、入社以来ずっと海外
『MarkeZine』が主催するマーケティング・イベント『MarkeZine Day』『MarkeZine Academy』『MarkeZine プレミアムセミナー』の 最新情報をはじめ、様々なイベント情報をまとめてご紹介します。 MarkeZine Day
まちがえるな、統計学は道具だ。統計は学ぶものではなく、使うもの。 これはわたし自身への戒言。だから、使い方を誤らない程度に理解していればいいし、そのために教科書をイチから読み込む必要も、Rをマスターする必要もない。もちろん様々な武器(統計手法)が使えるに越したことはないが、次のような問題と向き合っているなら、本書をオススメする。 あと500人お客を呼び込むためには、いくら広告費が必要か? カスタードケーキがチョコパイに勝つには、「味の改良」と「販促キャンペーン強化」のどちらが有効か? クラス全体の成績が低迷している。国語と数学の両方が苦手な生徒だけ補習したほうがいいのか、全員に国語の補習をしたほうがいいのか 前任者から引き継いだデータが大量にあるが、それぞれの関係や着眼点がまとめられてない。どこから手をつければいいか? 社内のKPI(Key Performance Indicator :
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