チュニジアの観光客襲撃事件で、同国のシド首相は18日夜(日本時間19日朝)、「死亡した外国人観光客17人のうち5人が日本人」と発表した。死亡した外国人の国籍は日本のほか、イタリア4人、コロンビア、スペインが各2人、オーストラリア、フランス、ポーランドが各1人という。残る1人の国籍は不明。さらにチュニジア人2人が死亡した。負傷者は少なくとも44人に上ったとしている。(カイロ=翁長忠雄)
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池内恵(いけうち さとし 東京大学准教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。
過激組織「イスラム国」とシリアやイラクで戦っているクルド人部隊が、他国からの武器供与が望めない中、ショベルカーなどを改造した手作りの戦車を使って地上戦を展開している。「砂漠の芋虫」と呼ばれる戦車はさながら100年前の第一次大戦時の戦車を彷彿(ほうふつ)させるが、米国や有志連合の空爆の効果が限定的とされる中、部隊は要衝を奪還するなど成果を挙げている。(岡田敏彦) 米や有志連合の空爆も効果わずか1%? まるで「スターウオーズ」…戦車をDIY クルド人部隊が開発した戦車は、正式には「特殊装甲戦闘車両サンドクローラー(砂漠の芋虫)」という。ショベルカーなどの建設機械を元に、寄せ集めの鉄板や装甲板を張り付け改造した。形はユーモラスだが、7・62ミリ機関銃と20ミリ機関砲を備える立派な戦闘車両で、時速8~32キロで走るという。 3両がくさび形陣形(パンツァーカイル)を組んで進む姿は迫力はあるものの、外
私たちの同胞が殺された今、我々はもはや塹壕に篭もっていてはならない。彼らの脅威から目を背けることは、次の犠牲を生むことになるからだ。目を見開いて、敵を見据えること。 彼らのことを「イスラム国」ともはや呼ぶ必要はないだろう。「イラクとシャームのイスラム国」のアラビア語の略称である「ダーイシュ」(al-Dawla al-Islamiya fi al-Iraq wa al-Sham)と呼び捨てにすることだ。この2月4日早朝に、ムアズ・カサスベ空軍パイロットの残虐な殺戮に怒りを押し殺したアブドゥッラー国王が、ヨルダン国民を前にしてテレビでそう呼び捨てたように。 なぜなら、そうした共通の認識をとることこそが、「ダーイシュ」が確信的に築き上げ、不要に膨張した彼らの共同幻想を打ち砕くことになるからだ。こうして、不幸な事件が連続する中で、ヨルダン国民と私たちは1つになる。 筆者は、すでにイスラム主義との戦
米ミネソタ州シャーバーン郡の保安官事務所が公開した、逮捕時に撮影されたザカリアス・ムサウイ容疑者(当時)の写真(撮影日不明)。(c)AFP/HANDOUT-SHERBURNE COUNTY, MINNESOTA SHERIFF'S OFFICE 【2月5日 AFP】2001年9月11日の米同時多発テロの実行犯で唯一、米国で有罪判決を受けたザカリアス・ムサウイ(Zacarias Moussaoui)受刑者が米弁護士に対し、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が1990年代にサウジアラビア王族から多額の寄付金を得ていたと話していることが分かった。 ムサウイ受刑者は「20人目のハイジャック犯」の異名で知られるアルカイダ構成員で、フランス市民権を持つ。問題の証言は、サウジアラビアがアルカイダを支援しているとして9.11被害者らが起こした訴訟の原告側弁護団が先ごろ米ニューヨーク(New Yor
ヨルダン国営テレビは、3日午後7時15分に「われわれのヒーローであるムアーズ・カサースベさんが殺害された」と字幕で伝えました。この中で、「ムアーズさんは先月3日に殺害された」と伝え、「イスラム国」側が後藤健二さんの解放に向けたヨルダン政府との交渉のときにはすでに殺害されていたとしています。ただ、その根拠については触れていません。 家族は深い悲しみに イスラム過激派組織「イスラム国」が、拘束していたヨルダン軍のパイロットムアーズ・カサースベさんを殺害したとする映像がインターネット上に投稿されたという知らせは、現地時間3日午後7時前、ヨルダンの首都アンマンにいるムアーズさんの家族にも入ってきました。 アンマンの集会所でムアーズさんの解放を訴える記者会見の準備をしていた父親のバッサムさんは、うつろな表情で親戚に両脇を抱えられながら車に乗り込み、その場をあとにしました。集まっていた家族の中には、泣
レバノンのシーア派組織ヒズボッラーが、テロ組織ISISによる日本人の2人の人質の殺害を非難し、この組織の犯罪は、イスラムを侮辱し、敵であるシオニスト政権イスラエルに貢献するものだとしました。 ファールス通信によりますと、ヒズボッラーは1日日曜、声明を発表し、「この行為は、ISISの思想に犯罪が定着していることを示しており、この組織は、自らの行動によって世界でイスラムとイスラム教徒が侮辱される要因となっており、パレスチナにおけるシオニスト政権の犯罪を隠蔽することになった」と語りました。 イラクのアバディ首相は1日日曜、声明の中で、日本人人質を殺害したISISの犯罪行為を非難し、日本の政府と国民に対する連帯を表明しました。 アバディ首相は、「今回のISISの残忍な犯罪により、国際社会は、テロ対策のために更なる協力と調整を行う必要がある」と述べました。 国連安全保障理事会も、1日、声明の中で、日
イスラム国の人質事件について、日本や周辺国の対応や状況、イスラム国のできた経緯と米国の中東戦略などについて、フリージャーナリストの西谷文和氏のツイートをまとめました(2015年2月1日)。 ●西谷文和氏の2月6日と8,11,12,15,17,19,27日,3月15,16,19,20,22日,4月15,16,17日,5月5,22日のツイートを追加しました。 ●2015年11月13日のパリのテロ事件とそれ以降の西谷文和氏の11月16~27日、12月13~28日のツイートをまとめの先頭に追加しました。 11月19日の[そもそも総研]での西谷文和氏のコメント、画像のツイートを追加しました。 続きを読む
「イスラム国」日本人拘束事件で殺害されたと見られる日本人人質二名、湯川遥菜さんと後藤健二さんに哀悼したい。 「殺害された」と見るのは日本政府の判断にならう以上はない。遺体の受け取りや犯人を逮捕して司法に引き出すなどの点からすれば、この事件はまだ終わったわけではない。が、人質が殺害された現在、その生存について対応するという事態は終わった。そこまでのとりあえず「事件」とする。 痛ましい「事件」だったが、「イスラム国」のジハーディ・ジョンが公開に関わったこれまでの人質殺害事件では、人質が救出された事例はなかった(と思われる)。今回も過去例を踏襲しているという点では、大きく意外という結果ではなかった。 別の言い方をすれば、ジハーディ・ジョンが出てくる時点で、実際には「イスラム国」の人質ビジネスとは別部署の扱いということなのかもしれない。 さらに過去例との比較で言えば、彼の要求は一貫して「イスラム国
過激派組織「イスラム国」による人質事件で、拘束されたフリージャーナリスト後藤健二さん(47)=東京都港区=とみられる男性が殺害される様子の動画が日本時間1日早朝、インターネットに公開された。 新たに公開された動画の題名は「日本政府へのメッセージ」。後藤さんとみられる男性がひざまずき、横にはナイフを持った黒ずくめの男が立っている。男が英語で、日本が「イスラム国」と戦う連合に参加したことを理由に後藤さんを殺害するなどと語り、最後に「日本にとっての悪夢を始めよう」と言って、後藤さんの首にナイフを突きつける場面で映像が暗転。その後、男性の遺体が映し出される。 映像の左上には、「イスラム国」のメディア部門のロゴが映し出されていた。 菅義偉官房長官は1日午前6時に首相官邸で記者会見を開き、「このような非道かつ卑劣きわまりないテロ行為が再び行われたことに、一層激しい憤りを禁じ得ない」と述べ、関係省庁に情
過激派組織「イスラム国」は1月初頭、イラクのモスル中央図書館を攻撃した。攻撃の理由は、アラーと異なる考え方の本を焼くためだったという。 In this Friday, Jan. 23, 2015 photo, an Iraqi man looks at books on al-Mutanabi Street, home to the city's book market in central Baghdad. One afternoon this month, Islamic State militants arrived at the Central Library of the northern city of Mosul in a non-combat mission. They broke the locks that kept the two-story building clo
「イスラム国」の人質になった後藤健二さんへの連帯を示すため、フランスのシャルリー・エブド襲撃事件でのフランス人に習って、「I am Kenji」と示す日本人がいた。イスラム過激派からの攻勢に対応するということだろう。そうした気持ちはわからないではない。が、シャルリー・エブド襲撃事件で攻勢をかけたのは「イスラム国」ではない。 もちろん、「イスラム国」ではないからシャルリー・エブド襲撃事件対応を真似るなということでもない。フランス極右勢力が「Je ne suis pas Charlie(私はシャルリーではない)」と掲げたように、日本人の一部が「I am not Abe(私はアベではない)」と掲げていけないということでもない。表現の自由が保障された国での表現は自由なのだから。 シャルリー・エブド襲撃事件の真相が十分に解明されたわけではないが、この攻撃の主体は「イスラム国」ではなく、犯行声明を出し
自民党は26日の役員会で、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の呼称について、原則として「ISIL(アイシル)(イラク・レバントのイスラム国)」か「いわゆるイスラム国」という表現を使うことを申し合わせた。 党内から「日本がイスラム国を独立国家として承認しているかのような印象を与えかねない」などという懸念が挙がっていたためだ。「ISIL」は「the Islamic State in Iraq and the Levant」の略称。 外務省では、報道発表などですでに「ISIL」の表記を使用している。同省幹部は26日、「ほとんどのイスラム諸国はISILを非難している。日本がイスラムの国々と対峙しているわけではない」と説明した。岸田文雄外相は当初は記者会見などで「イスラム国」と呼ぶことがあったが、最近は「ISIL」で統一している。
イスラム国により拘束された人質の殺害予告事件が行われ,連日メディアで報じられている中,一部のメディアでは取り上げられているが,まだあまり知られていないのが,日本人のツイッター利用者が,イスラム国の関係者と思われるツイッター利用者のアカウントに対して行った「ISISクソコラグランプリ」という『攻撃』である。 今日は,この現象について,海外,特に英字メディア等の評価を紹介する形で取り上げてみたい。 1.ツイッター上で行われている「ISISクソコラグランプリ」の概要 事の発端は,日本人拘束者の殺害予告動画をツイッター上で掲載していたイスラム国(ISIS)の関係者と思われるツイッター利用者のアカウントに対して,日本人のツイッター利用者が「#ISISクソコラグランプリ」と題したタグを付けて,殺害予告動画の一部の画像を加工して,送り付けたというものである。 この「クソコラ」というのは,糞みたいなコラー
イスラム過激派組織「イスラム国」に拘束されたとみられる後藤健二さんの友人がフェイスブック上に英語で「私は健二」と書かれた紙を掲げた写真を掲載する専用のページを作り、後藤さんらの解放を呼びかけています。 このページを作ったのは、ニューヨーク在住で、後藤健二さんとは10年以上、親交のある映像制作会社代表の西前拓さんです。 西前さんは知人などとともに、このページの中で、後藤さんとの連帯を示そうと「I AM KENJI」、「私は健二」と書かれた紙を掲げた写真を掲載し、後藤さんらが無事に解放されるよう呼びかけています。 西前さんは、この中で日本語と英語で「国籍、宗教、信条をこえ、人の心を持って、健二を殺さないで下さい」と呼びかけています。 このページには、これまでに西前さんの知人だけでなくインターネット上で取り組みを知った人たちなど合わせて十数人が写真を掲載していて、少しずつ動きが広がってきていると
世界最大の石油輸出国、サウジアラビアのアブドラ国王が死去したと23日、サウジアラビアの国営テレビが伝えました。 アブドラ国王はサウジアラビアのアブドルアジズ初代国王の息子で1924年に首都、リヤドで生まれました。 兄のファハド国王の体調が悪化してから事実上の指導者として国政を取りしきり、2005年にファハド国王が死去したのに伴って6代目の国王となりました。 世界最大の産油国であるとともにイスラム教の聖地を国内に持つことからアラブ諸国の盟主として中東地域のさまざまな問題に積極的に関与してきました。 アメリカの中東戦略の重要なパートナーとして発言力を高めてきましたが、2001年の同時多発テロ事件で実行犯の多くがサウジアラビア出身だったことからテロ対策の強化に乗り出しました。 また、アブドラ国王は内戦が続くシリアのアサド大統領を強く非難し、アラブ諸国の中でも政権の打倒を目指す急先ぽうとして反政府
ジャーナリスト・常岡浩介氏が緊急記者会見 http://thepage.jp/detail/20150121-00000008-wordleaf
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