米Googleは2月9日(現地時間)、2009年に発表したアプリケーションレイヤープロトコル「SPDY」のサポートを2016年初頭までに終了する計画を発表した。 SPDYは、ネットワーキングプロトコル「HTTP(Hypertext Transfer Protocol)」をサポートし、Webページ表示を高速化する目的で構築されたプロトコル。立ち上げ当時、ほとんどのWebサイトはHTTPのバージョン1.1(HTTP/1.1)を採用していたが、HTTP/2の標準化が近いため、Webブラウザ「Chrome 40」の次のアップデートから段階的にHTTP/2をサポートするという。 HTTP/2はSPDYをベースとしており、SPDYの複数ストリームのマルチプレックス機能、ヘッダ圧縮機能、リクエストの優先度指定機能などがHTTP/2に統合されている。 インターネット技術の標準化を策定するIETF(Inte
HTTP is the fundamental networking protocol that powers the web. The majority of sites use version 1.1 of HTTP, which was defined in 1999 with RFC2616. A lot has changed on the web since then, and a new version of the protocol named HTTP/2 is well on the road to standardization. We plan to gradually roll out support for HTTP/2 in Chrome 40 in the upcoming weeks. HTTP/2’s primary changes from HTTP/
先週、httpvshttps.com というウェブサイトが公開されました。このウェブサイトでは、HTTP と HTTPS を用いてアクセスした場合のウェブページのダウンロード完了までにかかる時間の比較ができるのですが、多くの環境で HTTPS の方が HTTP よりも高速なことに驚きの声が上がっていました。 HTTP が TCP 上で平文を送受信するのに対し、HTTPS は TCP 上で TLS (SSL) という暗号化技術を用いて通信を行います。ならば、TLS のオーバーヘッドのぶん HTTPS のほうが遅いはずだ、という予測に反する結果になったのですから、驚くのも無理はありません。 実は、この結果にはからくりがありました。 Google Chrome、Mozilla Firefox、最近のSafari注1は、Google が開発した通信プロトコル「SPDY」に対応しており、HTTPS
by themonnie PCやスマートフォンでブラウジングをしていると、GoogleのサービスやTwitter・Facebookのタイムラインはわりとサクサクと表示できるのに、それ以外のサイトでは読み込みが遅い気がする、という人がいるかもしれません。これは気のせいではなく、実際に一部のサイトでは通信速度が高速になっているためです。HTTPで接続しているか、HTTPS(SPDY)で接続しているかの違いによるものですが、「HTTP vs HTTPS Test」というサイトでは、これをわかりやすく体感することができます。 HTTP vs HTTPS Test https://www.httpvshttps.com/ サイトにアクセスすると通信速度が測定されます。この事例だと読み込み時間は1.638秒でした。 続いて、サイト右上の「HTTP」というリンクをクリックします。 先ほどはHTTPS(S
Introducing Proxygen, Facebook’s C++ HTTP framework We are excited to announce the release of Proxygen, a collection of C++ HTTP libraries, including an easy-to-use HTTP server. In addition to HTTP/1.1, Proxygen (rhymes with "oxygen") supports SPDY/3 and SPDY/3.1. We are also iterating and developing support for HTTP/2. Proxygen is not designed to replace Apache or nginx — those projects focus on
Webを支える基本プロトコルHTTP/1.1が制定されてから10年以上経ち、新たにHTTP/2の規格が制定されてようとしている。高速・大規模ネットワーク向けに改良されたHTTP/2について解説。 連載目次 「HTTP/2」は、Webサーバーへのアクセスなどで現在広く使われている「HTTPプロトコル Ver.1.1」(以下HTTP/1.1)の次期バージョンの仕様である。HTTP/1.1との互換性を維持しながらも、より多くのWebページのデータを高速に、効率よく送ることを目的として開発されている。 HTTP/1.1の問題点 昨今のWebサイトではWebページを構成するデータの量が増えており、Webサーバーとブラウザー間でやりとりしなければならないデータの量は飛躍的に増えている。その結果、ページ全体が表示されるのが遅くなりがちだ。表示が遅くなるのには多くの理由があるが、Webサーバーの応答が遅く
5. 現在までの流流れ 2012/01: IETF HTTPbis WGで次世代のHTTPの話が出始める 2012/06: HTTP/2の議論論を開始するための草案が提出される 2012/11: SPDYを議論論の開始点として策定が始まる 2013/01: 最初の草案がリリースされる 2013/08: 最初の実装向け草案がリリースされる 2014/05: <今はココ!> 2014/07: 最終草案リリース (WGラストコール) (予定)
世界制覇をもくろむLINE――ベールを脱いだプラットフォームの全体像とは:LINE Developer Conferenceまとめリポート(前編)(3/3 ページ) LINEにおけるネットワーク周りの高速化への取り組み LINEビジネスコネクトなどの利用が本格化していくと、サービスや通信の負荷は増大していく。LINEでは、サービスの高速化に向けてどのような取り組みを進めているのだろうか。 SPDYの最適化 LINEのクライアントとサーバー間は、HTTPを拡張して高速化を図ったプロトコルである「SPDY」をベースに通信を行っている。なぜSPDYの仕様をそのまま使っていないかというと、LINEサーバーの場合は、通信の相手はLINEアプリしかなく、UserAgentは1種類に限定される。UserAgentが未知の状態でサーバーがリクエストを受け付ける場合、どのプロトコルで相手と通信するかを最初に
tl;dr 書いていたら思わず長文の大作になってしまいましたので、プロトコルオタ以外の方は文章の多さに退屈されるかと思います。GoogleマップサービスでSPDYの問題が発覚し、GoogleがLinuxカーネルに修正を加えて対応したというお話です。将来 Linux + nginx + SPDY を使いリバースプロキシでサービス運用を検討されている方は参考になるかもしれません。 1. はじめに、 プロトコルに執着する年寄りエンジニアの老害が叫ばれて久しい。 年甲斐もなく自分好みのパケットを追っかけるおやじエンジニアの姿を見て眉をひそめる若者も多いと聞く。 そんな批判に目もくれず、今日も一つ、プロトコルオタのネタをブログで公開したいと思いますw 今回はちょうど1年ほど前に書いたブログ記事 「GmailがハマったSPDYの落とし穴」の続編です。といっても今度の舞台は、Googleマップ。ネタ元も
若者のプロトコル離れが叫ばれて久しいが、最近プロトコルは非常にホットな分野である。 目まぐるしく進化するWebに合わせ、プロトコルの世界も着実に進化している。 今までブラウザでは出来なかった事が出来るようになり、Webサービスをより安全に使えるようになった。 そしてWebのパフォーマンスを大きく改善するためにHTTP2.0も議論されている。 Webを支えるプロトコルとして、大きく分けて3つに分けられるかと思う(私の勝手なイメージ、正確な図ではありません) Webアプリケーション ブラウザが今まで出来なかったことを出来るようにしたり、Webアプリケーションの認証・認可などの機能を提供するプロトコルなど。JSやサーバサイドプログラミングで利用したりする。 WebSocket (http://tools.ietf.org/html/rfc6455) ブラウザとWebサーバの間でソケット通信を行う
SPDYやQUIC登場の背景。Webの進化がプロトコルを変えつつある。HTML5 Conference 2013 Webをより速くしようと、HTTPよりも優れたプロトコルとして提案されたSPDY(スピーディ)。しかしそのSPDYによって、下位レイヤであるTCPの制限が顕著に見えるようになってしまい、そのことでTCP以外のプロトコルとしてQUICをGoogleが提案しています。 Webの進化は、インターネットのプロトコルにまで影響を与えようとしている、という非常に興味深い話が、HTML5のコミュニティ「html5j」主催のイベント「HTML Conference 2013」で行われた小松健作氏のセッション「最新Webプロトコル、傾向と対策」で行われました。 その内容をダイジェストで紹介しましょう。 最新Webプロトコル、傾向と対策 小松です。所属はNTTコミュニケーションズでHTML5の研究
Intro Google が SPDY の開発を始めたのは 2009 年で、 2012 年に HTTP2.0 のドラフトとして採用されたあたりからちょっと話題になりました。 翌 2 月には新たなプロトコル QUIC の存在が Chromium のソースからリークしたのですが、しばらくは音沙汰なく。 6 月に入ってやっと Google から公式アナウンスとドキュメント類が出ました。 去年から今年にかけて立て続けに出てくる新しいプロトコルの話。 なぜ今 Web のプロトコルが見直されるのか? 何が問題で、なぜ Google はそれらを作り変えるのか? SPDY や QUIC は Google の独自プロトコルだけど、それは本当にただの独自プロトコルで終わらせていいのか? 20% ルールで作ってみた Play プロジェクトでしかないのか? こうした新しい動きには、かならず「それまで」と「今」を踏
グーグルが高速プロトコル「SPDY」をChromeブラウザで有効化。Gmailなどで利用を開始していた グーグルがより速いWebを実現するために、HTTPを高速化した新プロトコル「SPDY」を開発中であることは、昨年夏に公開した記事「グーグルがWebを高速化するために何をしているか」で紹介しました。 SPDYの話題はその後ほとんど見かけなくなりましたが、グーグルはそのSPDYをChromeに実装し、同社のサービスで利用していることがニュースサイトConceivably Techの記事「Google Chrome Gets SPDY – And An Onscreen Keyboard」で指摘されています。 なぜグーグルはひっそりとSPDYを有効化したのだろう? SPDYとは従来のWebのプロトコルであるHTTPを改良し、毎回同じ情報がやりとりされるヘッダの情報を圧縮したり、リクエストの回数
GoogleがWebページ表示をスピードアップするプロトコル「SPDY」を発表した。テストではページ読み込み速度が最高で64%短縮できたとしている。 米Googleは11月12日、Web高速化を実現するためのアプリケーションレイヤープロトコル「SPDY」(スピーディーと発音する)を発表した。Googleが目指しているWeb高速化の一環で、HTTPをサポートし、Webページ表示の遅延時間を最小限に抑えるという。 SPDYに関するホワイトペーパーによると、同社はSPDYとともに、同プロトコル対応版のGoogle ChromeブラウザとオープンソースのWebサーバも開発した。これらのアプリケーションをHTTPとSPDYで稼働テストしたところ、ページ読み込み時間が最高で64%短縮できたという。 SPDYはセッションレイヤーをSSLの上に追加するので、単一のTCP接続で複数の相互データストリームを並
近年,汎用計算の高速化のためのアクセラレータとして注目されているGPUを,ネットワーク処理に適用する一環として,サーバサイドのSSL処理に注目した論文を読んだので,内容を軽く紹介します. SSLShader - GPU-accelerated SSL Proxy SSLShader SSLShader: Cheap SSL acceleration with commodity processors Proceedings of the 8th USENIX conference on Networked systems design and implementation 2011 なお,評価に使われた実装の一部のソースコードが公開されています. http://shader.kaist.edu/sslshader/libgpucrypto/ 紹介 背景 SSL(Secure Socket
Yellow, an asset financier for solar energy and digital devices in Africa has raised $14 million series B funding in a round led by Convergence Partners with participation from the Energy Entrepreneur Fisker, the electric carmaker founded by the Danish auto designer Henrik Fisker, is gearing up to enter the Chinese market where competition is increasingly cut-throat, following in the footsteps of
まずは免責事項。 1.Disclaimer 本ブログの記載内容は、筆者が独自に QUIC に関する Chromium のソースを分析し、検証した結果です。 QUICに関するGoogle からの公式な技術資料は現状公開されていません。 今後、QUICの技術仕様の公表で本ブログの記述内容が不十分だったり、誤っている可能性があります。ご理解の上お読みください。 (注: 2013年6月27日に Google は正式に QUIC 仕様を公開しました。「Experimenting with QUIC 」 本ブログの内容は大筋では間違っていませんが、当時の解析漏れやその後の開発等により、細かいところで異なっていたり、説明が大きく不足している部分もあります。お読みになる際はご注意ください。) 2. はじめに、 Googleがまたまた新しいプロトコルの実装を始めました。Web表示の高速化を目指した SPDY
1. SPDYブーム到来 おかげさまで、ここ数日 SPDY が私の周りで非常にブームになってきています。 前回案内したSPDY&WS勉強会は既に200名以上の申し込みがあり、今ではSPDYネタでブログを書くと非常に注目されるうれしい状況です。時代はまさに、 SPDYはハイプサイクルを順調に駆け上がっている 状況だと思います。 図1:2012年のハイプサイクル: 図はガートナー社のプレスリリース http://www.gartner.co.jp/press/html/pr20120906-01.html から引用 SPDYが、まだ黎明期に入ったばかりなのか、それとも既にピーク期に入ったのか、それは歴史が証明してくれるでしょう。 ということで勉強会までSPDY熱が冷めないよう、私もいろんなSPDYネタを出していきたいと思います。 2. GmailがハマったSPDYの落とし穴とは 先日、 Goo
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