いわゆる「ポスドク問題」として博士学位取得者の就職状況が騒がれる中、名古屋大学ではここ数年にわたり非常に面白い取り組みをしています。二年前にこの事実を知ったとき、いち研究者として怒りが込み上げてきました。二年間かけて熱冷ましをしてみましたが、やはり看過することはできないため、ご紹介します。 平成27年度若手育成プログラム(YLC)教員募集のページを見てみましょう。この公募は、名古屋大学が文理問わず学内全体で特任助教を 10 名程度採用するものです。それだけであれば、京都大学の「白眉」にも見られるように、別に珍しい取り組みでも何でもありません。 この公募の恐ろしいところは、「女性枠」に並んで「学内枠」という聞いたことのない枠があるところです。つまり、名古屋大学出身者以外応募できません、ということです。 以下に募集要項の応募資格の箇所を抜粋します。 A・B)共通事項 ①年齢満 35 歳以下 (
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