たとえ薬を飲んでカウンセリングに通っていても、1日はまだ23時間ある。 彼らの日常をありのまま切り取る事で、 鬱で苦しむ人たちが、今現在も働いてるし、生きてるし、 モンスターなんかじゃないんだ、ということを伝えたかった。 ─初の長編ドキュメンタリー作品ですが、なぜ“うつ”をテーマにされたのでしょうか? MIKE あるとき、日本で友人とコーヒーを飲んでいたら、彼女が錠剤を取り出して飲みはじめたんです。それで僕はテーブルの上に転がっている薬を見ながら、“薬というのは、アメリカ的な考え方なんじゃないかと”気づいたんです。この小さなカプセルの中に、化学という考え方の全てが入ってる。それはアメリカ一色の世界です。日本人や日本の文化というのは、すごく均質的で、独自の歴史を築いてきました。だから、僕には、その光景が新しいグローバリゼーションに見えたんです。健康やメンタルヘルスに関する考え、ハッピーでいな