地方のミニシアターの草分けとして映画ファンに愛されながら、7月に41年の歴史に幕を閉じた名古屋シネマテーク(名古屋市)。その「遺産」ともいえる映画関連の蔵書約1万冊を群馬県高崎市あら町のミニシアター「シネマテークたかさき」が受け継いだ。2024年に開館20周年を迎える同館が、新たな一歩を踏み出す記念として蔵書の公開へ準備を進めている。(石井宏昌) 名古屋から8月下旬、高崎へと引き継がれた蔵書は、戦前から最近までの映画雑誌や脚本集、評論や映画史の書籍など全て映画に関する内容で、段ボール箱約430個にも上った。名古屋シネマテークの倉本徹代表(78)が収集し、公開していた資料だ。