全国の公立中学・高校の英語教師のうち、各種の英語試験で「英検準一級程度以上」の成績を収めた教師は高校で六割、中学で三割程度にとどまり、文部科学省の目標を大幅に下回っている。同省は各都道府県教育委員会に改善を求めているが、教育現場では教師の評価が英語試験の成績に左右されかねないとの懸念も出ている。 (清水俊介) 政府は二〇一三年に閣議決定した基本計画で、「英語教員に求められる英語力」の水準として英検準一級程度以上などと設定。全国の公立高校で英語教師の75%、公立中学では50%が、水準に達することを目標とした。日本英語検定協会などによると、英検準一級は大学中級程度の英語力。英語圏の人と緊張せずに流ちょうにやりとりできるレベルを指す。