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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (12)

  • 宮崎哲弥の憲法論

    宮崎さんが『週刊文春』で憲法論を展開しているのは知っていたが、週刊誌自体を読む習慣がないので今回、編集部から送られてきた同誌を読んでてじっくり宮崎さんの憲法論を拝読することができた。今回は政治学者の菅原琢氏の論説「あすを探る 政治/政権に関与してこそ護憲派」(朝日新聞掲載)をたたき台にして、集団的自衛権の行使を認める解釈変更を覆したいならば、選挙に勝ち政権に入り、それを維持して最高裁に同調者を送るぐらいの戦略が必要である、という菅原氏の主張をもとにして、そのような戦略の発想にも欠ける「この国のダメ護憲派、益体もない憲法学者、そして朝日に代表される似非リベラル」を批判している。 この論説の前段で触れられている憲法改正についての限界・無限界についての工藤達郎論説への言及も参考になり、すぐにを買い求めて読んでみた。門外漢ではあるが、なかなか面白い理屈で憲法論は展開しているんだな、と思った。パー

    宮崎哲弥の憲法論
    kaos2009
    kaos2009 2014/08/31
    “田中秀臣のブログ”
  • 麻生財務相の「デフレの色消えた」発言や消費税増税10%目指す発言への雑感

    twitterでつぶやいたことに文章多少付加。。 「デフレの色消えた」という麻生副総理の発言が、かのロイターにのって流れてきた。このメッセージは重要。デフレ退治を最終段階までやる意志がないという「表明」かもね 笑)。 ちなみにまじめな話、デフレの色はまだ色濃く残っている。 1)CPIみても(バイアスや再びデフレに陥らない“ため”の両方でみても)まだデフレ傾向。“ため”はデフレに陥りにくくするための「保険」みたいなもの。物価水準で最低でも1%はほしい。ちなみに日銀がインフレ目標2%を設定したのは酔狂やあてずっぽでしたわけではなく、おそらくこれらのバイアスや“ため”などを勘案したものだろう。つまりは2%に至り、その前後で安定してこそ「デフレの色がなくなる」といっていい。それにはまだ遠い。 2)デフレに起因している失業などの雇用状況がまだ完全に改善していない。安倍政権批判厨に言っておくが、改善傾

    麻生財務相の「デフレの色消えた」発言や消費税増税10%目指す発言への雑感
    kaos2009
    kaos2009 2014/01/07
  • 栗原裕一郎「慎太郎と龍」(in『すばる』2014年2月号)

    村上龍と石原慎太郎の類似性を日という共同体への「嫌悪」であることに注目した論説。 特に面白く思ったのが、村上龍の「嫌悪」の変化だ。『愛と幻想のファッシズム』では、日の戦後民主主義を代表とする「戦後のすべて」が嫌悪の対象となっていた。ところがこの著作の準備の過程で経済学に出会い、やがて「それまではその外部に自身を置き唾棄していた共同体の内側で、可能性を与える、価値を見出す、という動機が見られるようになった」。 栗原さんはこの「転換点」を97年前後に求めている。また21世紀になってからは、かって嫌悪した共同体の中に、「危機感」を抱いたり、「戦争」を生きている経営者たちを見出すようになった。 しかしこの「発見」は、「何ら希望がないと嫌悪し続けてきた共同体の中に、自分が欲していた理想があったということになる。この矛盾は、作家・村上龍にとってはクリティカルなねじれであるだろう」と栗原さんは指摘し

    栗原裕一郎「慎太郎と龍」(in『すばる』2014年2月号)
    kaos2009
    kaos2009 2014/01/06
    “ふれられていない。21世紀に入っていきなり『カンブリアン』的な村上になったように扱われている。”
  • 株価下落すると「アベノミクス失敗」「バブル崩壊」などと喜ぶ人たち

    さて日、東京市場で大きく株価が下がりました。毎日、一日の株式市場をまとめてくれる谷中麻里衣さんのTwitterより日の整理。 谷中麻里衣twitterより(https://twitter.com/MarieYanaka)フォロー推奨。一日のまとめに役立つ。 日経平均は急落!1万4483円で引けました。下落幅(昨日より1143円安)は約13年1カ月ぶりの大きさで、歴代11位を記録しました。下落率(-7.32%)にいたっては、歴代10位!1万5000円という節目を上回るまでの上昇が急ピッチだったので、下げの反動も出やすかったそうです。朝はアメリカの金融緩和が縮小するという観測による円安が進み、買いが優勢でした。一時は1万6000円目前に!しかし、中国の景況感を示す指数の悪化が発表されると、利益確定売りが進みました。アジア市場での株価下落も相まって、下げ幅が拡大しました。東証1部の時価総額は

    株価下落すると「アベノミクス失敗」「バブル崩壊」などと喜ぶ人たち
  • 片山さつき・城繁幸・赤木智弘「本当に生活保護を受けるべきは誰か」in『Voice』八月号

    ちょっと前の号ですが、気になっていた対談で備忘録も兼ねてここに引用と簡単なコメントを書いておきたいと思います。この三者の組み合わせというのは面白いですね。 対談の記録はここで今の段階ではここに掲載されてます。 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000001-voice-pol http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000002-voice-pol http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000004-voice-pol 片山氏の立場を整理すると 1.ポピュリズム的傾向。河準一氏の事例を狙い撃ちにして、「不公平」という「庶民」感情を前提に批判を強める。 「経済的困窮者に対して、民法877条では

    片山さつき・城繁幸・赤木智弘「本当に生活保護を受けるべきは誰か」in『Voice』八月号
  • 日本銀行のバランスシート「芸」を図表化する。拡大する前に減らすだけ減らしとけ、が基本。

    銀行のバランスシートの必殺技。「緩和」する前にBSはおとしておくのがポイントですw 参考資料:日銀行営業毎旬報告http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/index.htm/ 特に昨年の12月10日(145兆)→1月31日(137兆)→バーナンキFRB政策転換、政治圧力増加でBS増加開始→2月10日(偽インフレ目標直前:139兆)→いまここ(2月29日144兆)

    日本銀行のバランスシート「芸」を図表化する。拡大する前に減らすだけ減らしとけ、が基本。
  • 野田新政権への評価、すでに終わった内閣

    高橋洋一さんが数日前に発言したかと思うが、その政権の人事をみればその政権の政策評価がだいたいできる。今日の野田新政権をみれば、あたりまえだが、民主党の増税賛成路線が、党内の政治バランスはどうあれ、結果的に「過半数」をしめたのだから、増税賛成を基調とした、事実上のデフレ・円高放置が継続するのは、ある程度人事をみる前から予想がついた。下のエントリーにも書いた「官邸主導の経済会議」も、従来の野田財務大臣時代からの手法である財務省のコントロールでやる官僚主導会議の別名にすぎない。 今日の新内閣で、安住財務大臣、古川経済財政大臣などが決まった。安住氏についてはまともな経済対策をいままで聞いたこともなく、要するに「素人」である。この経済的な難局で、特に政治的な調整力に秀でている印象もなく、また経済的な見識もない人物を財務大臣にすえるということは、この政権の方向をよく示している。 また古川氏であるが、こ

    野田新政権への評価、すでに終わった内閣
  • 石橋湛山の東京裁判における幻の弁護側資料:東京裁判史観と日本銀行史観の類似性

    小堀桂一郎氏の編集になる『東京裁判 幻の弁護側資料』に、石橋湛山が極東国際軍事裁判(いわゆる東京裁判)に提出した宣誓供述書と附属資料が掲載されていた。題名は「日の工業化、侵略戦準備に非ず」とでは付されている。湛山は当時、東洋経済新報社長、大蔵大臣である。 戦後まもないころの石橋湛山の活動や彼の主張はこのブログでも全集未収録資料の発掘を含めて、かなり行ってきた(ここ、ここ、ここ、ここ、ここなどを参照)。 冒頭には石橋の自書になる経歴が書かれている。特に英文誌The oriental Economistについての自己評価は興味深い。 「英文(The Oriental Economist)を創刊主宰し、日及東洋の経済事情を世界に紹介す。同紙は日に於ける最も公正にして信頼すべき経済雑誌として発刊以来外国読者の間に名声を博し、昭和十六年太平洋戦争勃発し日と西洋との通信途絶した後に於いても特

    石橋湛山の東京裁判における幻の弁護側資料:東京裁判史観と日本銀行史観の類似性
  • ガンダムとエヴァンゲリオンの経済学的考察:序

    シノドスメールマガジンに投稿したものをここで再掲載。メールマガジンの連載も佳境に入ってきてます。連載の最初ではまったくなんのヴィジョンもなかったんだけど、『AKB48の経済学』を出したことで方向が見え、タイラー・コーエンとトマス・シェリングの業績や小松左京の業績を読んでいく中で次第に方向が固まってきました。以下の論説も物語の経済学の文脈からより拡充して改変することが必要だといまは思ってます。 それと自分で読み直して驚いたけど、後半のエヴァの新東京市の復興の処方箋(復興に見合う財政支出と大規模な金融緩和、計画経済<いまだと計画停電など>を縮減させた市場メカニズム中心の日常生活の維持)などは、この論説が2月頭に書かれたことを思うと恐ろしいほど東日大震災以降のいまの処方箋を予見している。 ガンダムと日 『機動戦士ガンダム』といえば、日のサブカルチャーを代表するアイコンのひとつだろう。初めて

    ガンダムとエヴァンゲリオンの経済学的考察:序
  • 高月靖『韓国芸能界裏物語 K-POPからセックス接待まで…禁断の事件簿』

    高月氏は着眼点と内容がとても面白いライターのひとりだ。『南極一号伝説 ダッチワイフの戦後史』はこの分野の“古典的名著”の位置にあるし、また『ロリコン』も日のロリコン史という誰かがやっていてもおかしくないのに誰もまとめて解明していなかった分野をクリアに描いた好著だ。僕はてっきり高月氏はそういうサブカル系「だけ」に強いライターだと思ったが、この韓国の芸能界、そして社会、ネットの動向にきわめて深い見識と観察眼をもっていることが(僕が知らなかっただけなのだが)わかった。書は特に、韓国芸能界のスターシステム、広告、契約形態やマネージメントの内実を具体的な数字を提示しながら書いていることもあり、一種の韓国経済の裏面史としても読むことができる。 最近、K-POPや韓流ドラマが日で過剰に喧伝されていると一部で批判を浴びているが、書を読むと海外、特に最大の市場である日に攻勢をかけないでは、韓国

    高月靖『韓国芸能界裏物語 K-POPからセックス接待まで…禁断の事件簿』
  • 林敏彦『大災害の経済学』

    阪神淡路大震災について一貫してテーマにしてきた経済学者の実証ベースの。僕も林氏の書いたものは、自分の発言のベースとして利用させてもらってきただけにこの新書の発表は嬉しい。ただ多くの部分は、阪神淡路大震災に関してすでに発表してきた論文・報告書に加筆修正したものからなる。また書の前半は、阪神淡路大震災を契機にしてどのように法制度が変化してきたか、そして現状ではどのような法制度が重要なものかの基的な災害対応の説明が詳細に書かれていて、たぶんかなり読み手のハードルを高くしてしまっている。もちろん実際に政策ベースで考えるとこの日の災害関係の法制度をよく知っておかないとまずいのでそれはそれで貴重な貢献になっている。 とりあえず、このでいま僕の一番の関心は最後部にある第11章と12章である。僕は今回の大震災に関連する被害額の推計については、林氏のものを支持してきた(直接的な人的被害を含めた約3

  • 八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』

    Twitterに書いたことをほぼそのまま掲載。 日の電力問題(原発問題含む)をもっとも入門レベルで解説しているのが、八田達夫先生の「ミクロ経済学?」(東洋経済新報社)。そこでは送電と発電の分離、電力自由化の効用などが独占理論の枠組みで解説されている。これはぜひ読んだ方がいいと思う。簡単だし。 その八田先生の『週刊東洋経済』での議論はこの入門レベルの上にたって今日の東京電力問題についてスタンダードな批判と問題提起をしたものと思う。日の原発政策の最大の問題は文民統制の失敗ということだと指摘している。 ちょっと引用。「日の原子力政策を策定する原子力委員会(内閣府に設置)のトップは、原子力工学の大物教授であり、同門出身者が電力各社、設備会社、経済産業省の原子力事業や政策を担う。つまり、中立を装っているが、陸軍大学の教授に戦争の最終決定を委ねているようなものだ」 すごいきつい表現で、間接的だが

    八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』
    kaos2009
    kaos2009 2011/04/06
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