兵庫県たつの市立の図書館4館が1月、新型コロナウイルス対策予算で「図書除菌機」を各1台導入した。電子レンジのような外観で、ページ間のごみを風で吹き飛ばし、紫外線照射や消臭抗菌剤で除菌するという。西播磨を含め各地の図書館に広がりつつある製品だが、新型コロナウイルスへの効果は立証されていないといい、感染症専門医は「費用対効果は薄い」と指摘している。(直江 純) 市教育委員会によると、導入費用は4台で計約540万円。国のコロナ対応地方創生臨時交付金を財源とした。福崎町や加西市などの導入例を参考にした。各館では物珍しさもあって、除菌を希望する利用者が順番待ちすることもあった。 だが、日本図書館協会(東京)の資料保存委員会は、紫外線照射を推奨していない。同委員会は昨年7月、コロナ対策をまとめた文書「人と資料を守るために」を公表。そこでは「紫外線の新型コロナへの効果はまだ立証されておらず、各国機関もむ