待機児童解消に向けた保育所整備が期待される中、都心部の保育所には「子供の声がうるさい」という苦情が寄せられている。 東京都内では、これらの苦情で保育所の整備が滞ったり、「何人も騒音を発生させてはならない」という都条例の規定を理由に訴訟に発展したりしたケースも。都は条例改正の検討を始めたが、静かな環境を求める声にも配慮が必要で、対応は簡単ではない。 「忍者さんになってそっと出て行くよ」。外に出る子供たちにそう声をかけている「愛里武蔵関保育園」(東京都練馬区)。閑静な住宅街にあり、近隣に配慮して歓声を上げさせないように注意している。 2012年9月の開園後、すぐに「子供の声がうるさい」と近隣住民から電話があった。約300万円かけて園庭周囲と上部を防音材で覆い、週3日、各1時間しか使わないようにした。 現在、苦情はなくなったが、「庭は子供にとって絶好の遊び場。太陽の光を浴びさせて思いっきり遊ばせ