LINE、楽天、NTTドコモ、ヤフー、それにメガバンク……。2017年から18年にかけて、スマートフォンアプリを使ったQRコード決済サービスへの参入、サービス強化が相次ぐ。6月末には、LINEを皮切りに小売店が負担する決済手数料を0%にする動きも出て、普及を後押しする。QRコード決済はなぜこれほど注目されるのか、これまでのキャッシュレス決済の手段と何が異なるのか、普及の可能性は高いのか、勝ち残る企業はどこか──、本特集を通じて解き明かす。 「『LINE Pay』はQRコード決済に限り、初期費用、加盟店決済手数料共に0円にする」 LINE Payの長福久弘取締役COO(最高執行責任者)は18年6月28日、そんな強烈なQRコード決済の普及策を明らかにした。LINEが千葉・舞浜で開催した戦略発表会でのことだ。前日には、個人間でお金をやり取りできるアプリ「pring(プリン)」を利用したQRコード