貧困状態にある家庭だけでなく、高所得世帯の子供も、標準的な所得の家庭に比べて不安を感じている割合が高い-。こんな調査結果を日本医科大の可知悠子助教らの研究チームがまとめた。 調査によると、世帯の所得が高い場合には学業にストレスを感じる傾向が強い。可知助教は「貧困が子どもの心に影響することは想定しやすいが、高所得の子どもも勉強のプレッシャーなどがあり見逃さないようにすべき」と指摘。世帯の所得に応じた子どもへの支援が必要だとしている。 調査は、平成19、22、25年の国民生活基礎調査に参加した12~18歳、計9491人のデータを分析。家計と子どもの、抑うつ・不安状態との関連をまとめた。 調査では、子どもを世帯の所得水準によって五つの層に区切った。質問票の記入内容から、不安を抱えていると判定した子どもの割合を各層で比較した。