漫画家の山本さほさんが、厄介な人たちを引き寄せるトラブル続きな日々をつづります。今回は、友人である作家・万城目学さんについて。賞へのノミネートが続いたなかで、このたび直木賞を受賞! そのお祝いパーティ会場での珍エピソードです。 万城目さんの受賞シリーズ第2弾『六月のぶりぶりぎっちょう』(6月24日発売)もぜひ! 『きょうも厄日です』第3巻が発売中。ちょっぴり怖い話に驚きの展開、笑うしかない話まで……。山本さんの旅行友達・こうのさんとの「今だから話せるナイショの話」を描きおろし!!
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東京都心から約360km離れた絶海の孤島・青ヶ島。2024年1月1日時点の人口は156人という「日本一人口の少ない村」だ。 青ヶ島に行くには、八丈島から1日1便9席しかないヘリコプターか、週に5回運行している連絡船を利用する必要がある。連絡船は、流れの早い黒潮の影響で予定どおり運航するとは限らない。黒潮に加えて強い西風が吹く冬場の就航率は、5割を切ることも多い。 今回は、前編に引き続き特に上陸しづらい「冬の青ヶ島」に1週間滞在して、現地を取材した様子をお伝えする。島の物流の要である連絡船が、8日ぶりに運航することになった。久しぶりの船の到着に、島はどんな変化が起こるのだろうか。(全3回の2回目/3回目に続く) 絶海の孤島・青ヶ島 ◆◆◆ 荷物を積んだ連絡船「あおがしま丸」が港に到着 2023年12月19日、島しょ地域のブランド化を推進する「東京宝島アクセラレーションプログラム」が支援する、
1970年代を代表する歌手、「キャンディーズ」の元メンバー、伊藤蘭(69歳)が46年ぶりとなる「紅白歌合戦」出場を果たしたのは、昨年大晦日のことである。 デビューから50周年となるこの年最後の日、ソロでNHKホールに登場した伊藤蘭。かつての映像をバックに『年下の男の子』『ハートのエースが出てこない』『春一番』をメドレーで熱唱、往時と変わらぬパフォーマンスを披露した。 だがこのとき、ある意味で主役以上に注目を集めた特異な集団があった。150人を超える筋金入りの古参ファンである。 「紅白歌合戦」でも話題になった「全キャン連」~「全ラン連」の石黒謙吾さん ©文藝春秋 撮影・三宅史郎 伊藤蘭のイメージカラーである赤のハチマキを巻いた、白髪頭の男性たち。奇妙なまでに統率された掛け声と、目標地点に上から落とす熟練の「テープ投げ」を見た視聴者からは、驚きと称賛の声が上がった。さまざまなメディアがその「反
謹賀新年。大衆そば・立ち食いそばの拙い記事ですが今年もよろしくお付き合いください。さて大衆そば・立ち食いそば業界の2024年はどんな年になるだろうか予想してみた。 予想1:続く値段上昇「立ち食いそば」500円の壁 2024年も価格上昇が続くと予想する。そば粉・小麦粉・油などの食材、電気・ガス代などの値段が上がり続けている。一方、輸入そば粉はピークアウトしているようだ。日本経済新聞の11月24日の記事によると、そば粉の原料となる玄ソバ(殻付きの実)の流通価格が下落したという。中国産の新物(2023年産)の東京地区での流通価格は、22年産より1割安い。 最大産地のロシア産の輸入が増えたことが影響した。玄ソバの値下がりで、製粉会社の調達コストは下がりそうだ。ロシア産は決済不能で入荷していないと聞いていたのだがこっそり入っているとは驚いた。しかし、全体でみれば価格が下がるということはあり得ないだろ
《プロデューサーから作品の規模や内容についての概要を聞く。この時点で70分のオリジナルビデオで、予算9000万(音響制作費を除く)であること、及びキャラクターデザインは、原作者竹内氏の要望で江口寿史氏ということだけは確定していた》 80年代後半から90年代にかけて盛んに作られたOVA(オリジナルビデオアニメ)。テレビでも映画館でも公開されない、アニメファンが購入、もしくはレンタルビデオで消費するアニメを指す。『パーフェクトブルー』もそうしたOVA作品のひとつとして作られ、そして、忘れられていくはずだった。 だが前述の「戦記」から今敏本人の言葉を引用すれば、《スケジュール的にあまりに無理が多いことと、内容的に自分には合わないということで断ろうかとも思ったのだが、“初監督”という魅力に釣られてしまった》。 だが、当初はアニメファン向けのOVAとして日本国内で消費されて終わるはずだったこの作品は
TBS系日曜劇場『VIVANT』で、公安捜査官・野崎守(阿部寛)の相棒・ドラム(富栄ドラム)が劇中で使用する翻訳アプリの声を演じるのは、声優の林原めぐみ(56)だ。誰もが一度はその声を聞いたことがある“レジェンド声優”の懐事情、そして――。 林原のオフィシャルブログより 林原は1986年、高橋留美子原作のアニメ『めぞん一刻』(フジテレビ系)の幼稚園児役で声優デビューを果たした。転機が訪れたのは1995年、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(テレビ東京系)で綾波レイ役に起用される。これが、彼女最大の当たり役となった。 「『エヴァ』は社会現象となり大ヒット。2021年にシリーズは完結しましたが、現在もパチンコ、ゲームなど関連商品が継続的にリリースされています」(アニメ関係者)
――山岸美喜さんは、徳川慶喜家の第5代当主です。慶喜からみれば、玄孫ですね。祖父は15代将軍・慶喜の孫の慶光さんで、祖母は幕末の会津藩主・松平容保の孫の和子さんという、由緒正しい御家柄です(家系図を参照)。 山岸美喜さん(以下、山岸) 会津松平家は祖母の実家で、徳川慶喜家は母の実家です。慶喜家の当主は、慶喜の七男の慶久、孫の慶光、ひ孫の慶朝と受け継がれました。慶朝の遺志によって、5代目当主として、家じまい、墓じまい、いわゆる絶家という局面に向き合っています。 徳川慶喜家の家系図 徳川宗家と慶喜家の違い ――そもそも、徳川宗家と徳川慶喜家は、どう違うのでしょうか。 山岸 慶喜は1867(慶応3)年に大政を奉還して、謹慎、引退という事になりましたが、将軍という立場を失っても、徳川宗家の当主を誰かに継がせなければいけない。のちに10男11女をもうける慶喜ですが、このころはまだ子がなく、田安徳川家
◆◆◆ 「謎のロータリーがあるから調べてほしい」 気になった私は、現地に向かった。 三重県いなべ市の青川沿いの道を走る。この時、テレビ番組の撮影スタッフも同行していた。経緯を簡単に説明すると、東海地区を放送エリアとするCBCテレビで昨年春から『道との遭遇』という番組の放映が始まった。毎週、歩道と車道のことしか扱わないという超ニッチな番組だ。 その番組に私は道マニアとして出演しており、スタッフに「とても気になっている道がある」と話したところ、「じゃあ次のロケで行きましょう」という話になった。このロータリーの存在を知ったのも、実は番組の視聴者から私に「謎のロータリーがあるから調べてほしい」と連絡があったからだ。 そんな訳で、テレビの撮影スタッフも連れて現地に向かっていた。
安済 はい。千束とたきなのオーディションだったのですが、いただいた資料に書かれていた世界観にすごく感動したんです。だから「この2人の役じゃなくてもいいから、この作品に出たい!」と思いまして、千束とたきな、両方受けました。 若山 私はたきなだけを受けさせていただこうと、テープを送って……。 安済 一本釣りだね! 若山 カツオみたいに言わないでください!(笑) 安済 ごめんごめん(笑)。その後、「掛け合い」のオーディションがあったんです。この作品は掛け合いが大事なので、と。 若山 だから技術的なことよりも、相手の話した言葉をどう返すか、ということを考えていました。 井ノ上たきな役の若山詩音さん(左)、錦木千束役の安済知佳さん ──それで合格されて、お2人で何か話し合われたことはありましたか? 安済 コロナもあったし、芝居についてはあまりなかったですね。役が決まったときに別の作品で詩音ちゃんと一
2018年11月、「KAWASAKI祭り」と銘打ったイベントを開催していた兵庫県西宮市の「ライダーズカフェ インザシー」。 大盛況となって忙しく立ち回る店主に、ひとりの女性客が手伝いを申し出る。彼女が「一瞬で全体を把握して、あっという間に注文をさばいていく」様子を見た店主が「お店されてるんですか?」と尋ねると、「ただのOLよ」と笑って去っていった。後に店主は、その女性客がカワサキモータースジャパンの代表取締役社長になった桐野英子氏だったことを知る……。 2022年10月にTwitterで「#接客業であったすごい客」のハッシュタグであげられ、バズりにバズったエピソード。その“すごい客”こと桐野英子氏に、カフェを手伝った経緯や当日の様子などについて、話を聞いた。 カワサキモータースジャパンの桐野英子社長 5.5万以上の「いいね」がついたツイート ――「ライダーズカフェ インザシー」でのお手伝い
80年代から秋葉原に通いはじめ、ジャンク屋のアルバイト、アイドル、電波ソング、声優、プロデューサーと多彩な経歴を持ち、秋葉原にまつわるカルチャーのど真ん中にいた桃井さんに、秋葉原の30年間の変化はどう見えているのだろうか。(全3回の1回目/#2、#3を読む) 小学5年生で訪れた秋葉原で「ここは天国か!」 ――今日は桃井さんの目から見た秋葉原の街を語っていただければと思います。著書の『アキハバLOVE』によると、小学生の頃から秋葉原に出入りされていたとか。きっかけは何だったのでしょうか? 桃井はるこさん(以下、桃井) 小学5年生くらいのときに、家族で家電を買いに行ったのがきっかけですね。そのときに石丸電気レコード館を見つけたんです。当時はまだネット通販なんて便利なものは無く、地元に大きめなレコード屋さんはあったものの、そこに置いていないレコードも多かったんですよ。お店に頼んで取り寄せてもらう
月刊「文藝春秋」2022年8月号に掲載された、山下達郎さんのインタビューに大幅加筆! スペシャルな“2万字バージョン”を特別に無料公開します。(全5部の第1部 インタビュー・構成/真保みゆき、本インタビューは2022年4月25日に行いました) ◆◆◆ リーマン・ショック後のコンサートで愕然としたこと ——来年70歳を迎えられる達郎さんですが、コンサートではファンに「みんなかっこよく年を取っていこう」と呼びかけるのが、近年の恒例になっているようですね。 山下「ちゃんと健康管理して、身体と心を平穏に、という呼びかけです。僕は、おかげさまで体は丈夫です。タバコは35歳でやめたし、歯もいまだに自前。“8020”も夢じゃない。まずは健康第一、それが大前提。 と同時に、“後半生をどう生きるべきか”という哲学的な問いも、あの言葉には込めています。2008年のリーマン・ショックの後、コンサートを観に来てく
今年4月には、テレビ朝日系のドラマ『警視庁・捜査一課長 season6』の第1~2回に閣下がゲスト出演した。コールセンターのスーパーバイザーという役どころで、劇中では、電話をかけてきた人からリクエストされ、ゴジラの声マネを披露するシーンもあった。 ゴジラの声マネで優勝した経験も 閣下は世仮の姿での早稲田大学在学中、あるラジオ局の番組が企画した「東宝公認・ゴジラの鳴き声コンテスト」に録音テープを送って優勝した経験を持つ。もっとも、今回のドラマの演出家はそんなことはまったく知らず、撮影中、かかってきた電話にゴジラの鳴き声で対応する想定でやってくださいと指示してきたという。これに閣下は「悪いけどうまいよ」と応じ、演じてみせたのだとか(『METAL HAMMER JAPAN』Vol.10)。 閣下の著書『我は求め訴えたり』(ネスコ)や『悪魔的歌唱論』(リットーミュージック)によれば、世仮の幼少期よ
10月25日、野田佳彦元首相による安倍晋三元首相への追悼演説がありました。新聞各紙でも大きく取り上げられ「賛辞集める野田氏の追悼演説」(夕刊フジ10月27日付)と評価も高かった。 あの追悼演説に関しては識者の論評をきちんと読んでもらうとして、私はまったく違う視点から述べてみたいと思います。 それは「野田氏のプロレス好き」という点からです。 「かませ犬」発言にピンときた 野田氏は以前からプロレスファンであることで知られる。先日はアントニオ猪木さんのお通夜に出席されたという。 野田氏は追悼演説に白羽の矢が立ったときに「安倍氏にスポットライトを当てるための政治人生です。『かませ犬』みたいです」とブログに書いた(10月17日)。 そのまま読むと自虐的ですが、この発言を知ったときにプロレスファンの私はピンときたのです。「かませ犬」という言葉はかつて長州力がライバルに「俺はお前のかませ犬ではない」と言
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