「日本の自動車は時間の96%は眠っている」。このように語るのはUber Japan執行役員社長の高橋正巳氏だ。高橋氏は2016年7月6日、「IT Japan 2016」(日経BP社主催)の基調講演に登壇し、Uberの取り組みと戦略について語った(写真)。 高橋氏は冒頭、国土交通省の統計を紹介。「現在国内の乗用車保有台数はおよそ6000万台と言われている。ほぼ一家に一台という状況になっている」。ただし乗用車に限っていえば、その稼働率は極めて低いという。 また、交通渋滞についても言及。国内では渋滞によって38億時間が無駄になっているとの推計を示した。自動車によるモビリティは便利さや生活の豊かさを与えてくれる一方で、数々の社会問題の原因にもなっている、と高橋氏は指摘する。 「Uberは、稼働していない自動車とタクシーで移動したいユーザーとをマッチングさせるビジネスを展開する。同時に、渋滞などの社