この1カ月、「マスコミ辞令」で外堀が埋められていく現実を目の当たりにした。 来夏の東京五輪まで続投という既定路線から一転、日本オリンピック委員会(JOC)会長を6月で退くことを19日に表明した、竹田恒和氏を巡る報道のことだ。 私は以前、71歳の竹田氏は「選任時70歳未満」の規定に従い、五輪を待たずに後進に道を譲るべきだと提言した。五輪招致の不正に対する嫌疑についての対応のまずさにも、苦言を呈した。だから、退任という結果に異論はない。 一方、竹田氏に不正疑惑の責任を押しつけて収拾を図るかのような周囲の世論醸成のムードには怖さも覚えた。共同通信が「複数の関係者への取材」に基づき、「竹田会長の退任論浮上」と配信。その後、国際オリンピック委員会(IOC)も竹田氏の早期辞任を求めているという大会組織委経由の情報が広まり、NHKの「退任不可避」報道がとどめを刺した感がある。 五輪招致疑惑には長年付き合
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