先進各国が総力を挙げて危機対策に取り組んでいると言うのに、日本では危機を政局の道具に使い、メデイアには「米国発の危機のとばっちりを蒙っている」と他人事の様な泣き言が躍る。残念至極である。つい数ヶ月前に資源高で商社や鉄鋼メーカー等が史上最高益を更新し、自動車メーカーが米国市場の好業績で潤った事も米国の過剰流動性の恩恵だった事を忘れたのだろうか? そこで思い出されるのが「独立の気力のない者は必ず人に依頼する。人に依頼する者は必ず人を恐れる。人を恐れるものは必ず人にへつらう。そして人にへつらうことによって、時に悪事をなすことになる。独立心の欠如が結果として、不自由と不平等を生み出す」と言う福沢諭吉が好んだ「独立自尊」の言葉だ。日本の独立自尊への道は遠い。 百年に一度と言われる危機の最中、日本の政治家達の駆け引きに明け暮れる毎日を新聞で読む一方で、以前から付き合いのあったガイトナー財務長官の父親が