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ブックマーク / katsumushi.hatenadiary.com (44)

  • 確率の主観性と主観確率 - 勝虫日記

    確率は人間が定義すること。確率的なことが述べられていたら何を見ようとしてその確率が定義されているのかに注意しないといけない。確率を定義したその人の意図が背後に必ずある。これを確率の主観性と考えよう。すると、そもそも確率が言われているときすべてに主観性があるということで、それ自体もう何も議論することはない。あるのは、主観的に定めた確率的構造を複数比較してみて比較するということで、そうしてはじめて相互主観的(=客観的)なコミュニケーションが成立する。 注意すべきは、この確率の主観性とベイズ統計学の入門的場面でよく言われる主観確率は別物であるということである。筆者も最初は混同してしまっていた。「頻度主義は客観確率で、ベイズ主義は主観確率を扱う」という対立図式が跋扈しているが、この図式を捨てて明瞭になった*1。ベイズ主義の主観確率はベイズ統計学を理解するのに必要ないと思う。ベイズ法に対する主観確率

    確率の主観性と主観確率 - 勝虫日記
  • RStudio server や Jupyter をリモートから VPN を介して使う - 勝虫日記

    katsumushi
    katsumushi 2019/10/19
    ZeroTier 便利。
  • 真の分布 q(x) - 勝虫日記

    真の分布は未知なので、問うquestion対象としてのqだな、とq(x)と書かれているのを読んでいる。これは未知だが確率分布の要件をみたすものとして想定される構成的概念だ。 Akaike, 1985 *1より拙訳: 人工的にデータ発生させるときを除いて、真の分布によって何が意味されるのかは不明瞭である。実際、真の分布という概念は推定方法やモデルを指定することを通してのみ実際的な意味を獲得する。このように真の分布は特定のデータに対して推定手続きを設計する基礎を与える構成概念とみなされる。 Except for data obtained by an artificial sampling scheme, we do not know exactly what is meant by the true distribution. Indeed, the concept of the true

    真の分布 q(x) - 勝虫日記
  • カイカムリのスポンジ選択で学ぶ階層ベイズモデリング - katsumushiのはてなブログ

    このプレプリントで、カイカムリにサイズの異なる三つのスポンジを与えて、どのサイズを気に入るかテストしています。その解析部分をここで解説してみます。それぞれの選択肢を選ぶ確率が身体の大きさと脚の欠損度合いとどのような関係にあるか、統計モデルをつくって推定してみようと思います。また、この選択行動に個体差があると考えてそれがどれくらいか推定してみます。個性を考慮しないモデルも適用しWAICをつかったモデルの評価もしていますが、ここでは省略します。興味のあるかたは論文とコードを参照してください。 コードはこちら:https://gist.github.com/kagaya/3188dd0a4571b068e501aeef9863e255 松浦氏のStanとRでベイズ統計モデリング、階層ベイズモデルとWAICに多くを負っています。 データ CSV file for Harada and Kagaya

    カイカムリのスポンジ選択で学ぶ階層ベイズモデリング - katsumushiのはてなブログ
    katsumushi
    katsumushi 2018/06/03
    モデルをひとつとり挙げて解説を書いてみました。「カイカムリのスポンジ選択で学ぶ階層ベイズモデリング - シャコ・エビ日記」
  • カニの帽子づくりにも個性 - katsumushiのはてなブログ

    カイカムリというカニは、海綿を削って自分の帽子をつくることが知られています。このカニに人工のスポンジを与えると、どうなるんでしょうか? 今回、白浜水族館の原田桂太さんとこのカニの行動実験を行い、プレプリント論文(未査読、出版前の論文)の段階ですが、アップロードしました。 Customizing material into embodied cap by sponge crab | bioRxiv カイカムリにサイズの違う人工のスポンジを与えると、同一個体でもその選択、切り出すサイズ、帽子の穴のサイズがゆらいでいました。大きい個体が大きい帽子をつくる傾向は予想通りでした。そして、個体ごとの行動のクセ、つまり「個性」があることが分かりました。次の動画撮影、帽子用イラストは原田さんが撮影、作画されたものです。 We attached supplementary movies of the cap

    カニの帽子づくりにも個性 - katsumushiのはてなブログ
    katsumushi
    katsumushi 2018/05/30
    カニの帽子づくりにも個性 - シャコ・エビ日記
  • Google Computing Engine で rstan を動かすまで - 勝虫日記

    前回のポストで、rstudio.cloud の紹介をした。{rstan}がインストールできなかったので、結局、Google Cloud PlatformGCP)にインストールした RStudio server を使用している。今はキャンペーン中で、1年間は無料で使える。なお、自分が仮想のコンピュータの管理者になれるので、当然ソフトウェア上の問題は自分でなんとかできる。 この記事の手順は、次の記事を参考にさせてもらい、ほぼ同じです。Ubuntu を選択したくらいしか違いはありませんが、{rstan}導入のところで、一度こけました。 yoshidk6.hatenablog.com インスタンスの作成 ここではUbuntu 17.04 を選んで説明する(が、自分は以前に作成した16.04のインスタンスで諸々環境構築しているので、実は使用しているのは、16.04)。 httpプロトコルを有効に

    Google Computing Engine で rstan を動かすまで - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2017/11/13
    ほとんど id:yoshidk6 氏のそのままですが、"Google Computing Engine で rstan を動かすまで"
  • クラウドの RStudio ですぐに R を使う - 勝虫日記

    katsumushi
    katsumushi 2017/11/12
    RStudio server が、rstudio.cloud ですぐに使えますね。
  • 2Dが3Dをコード? - 勝虫日記

    ニュースにもなっているカブトムシのツノ形成論文。とりあつかっている現象は面白いのだが、少し批判的な指摘をしたい。タイトルは、次のように、 Complex furrows in a 2D epithelial sheet code the 3D structure of a beetle horn | Scientific Reports If a specific 2D 'codes' 3D structure, other types of 2D cannot code that types of 3D. I consider that this point is not tested in this study. 2017/10/25 14:15 「2Dが3Dを 'code' する」とあるのだが、'code' することは検証されているだろうか? また、イントロにも、 In this r

    2Dが3Dをコード? - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2017/11/03
    「2Dが3Dをコード?」
  • @calisius さんによるより洗練されたピンセットの研ぎ方のTweets - 勝虫日記

    ピンセット研磨セット 砥石はアーカンサスストーンの荒いものから半透明のもっとも目の細かいものまでいくつかと、アルミナ系人工砥石(ゴム板の上)、オイルはメタルケアーというスプレー缶のものを使用している。 #ピンセット調整 pic.twitter.com/x3RHXNFbAd — NAGASHIMA, Seidai (@calisius) 2016, 1月 18 ピンセット研磨セット2 砥石を使わなくても耐水ペーパーでも研磨は可能だ。2000以上の番手には「ラッピング」フィルムと呼ばれるものがある。いずれも水でなくてオイルをつけながら研いだ方が研ぎ味がなめらかでよろしい。 #ピンセット調整 pic.twitter.com/amk5nCN7Mz — NAGASHIMA, Seidai (@calisius) 2016, 1月 18 オイルは適当な機械油でOKだけど、私は「エバーズメタルケアー」と

    @calisius さんによるより洗練されたピンセットの研ぎ方のTweets - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2016/01/18
    ピンセット、最近手入れを怠っているので、手入れしないと。今年は生理、解剖とはりきっていきます。その前に道具立てがまだいろいろと足りない...
  • パイプ・カット - シャコ日記

    katsumushi
    katsumushi 2015/08/13
    シャコのためにパイプ・カットした話
  • モンハナシャコの巣づくり - 勝虫日記

    巣づくり行動 ボスいわく、「野外で撮ったとしたらこれまで見たものの中で最高の出来。」です。「勤勉な」巣づくりの様子が実によく撮影されています。 Mantis Shrimp "Ma forteresse" (mantis shrimp ... 近況 今年も10月に入りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は何とかシャコパンチの論文を出そうと取り組んでいます。遅い!その遅筆は何とかならんのか!というお叱りを最近研究仲間から受けたばかりですが、シャコ研究を始めて、最初の一、大きい所には発表しない、というかできない小さい一歩ですが、何とかなりそうです。 さて、5月に一度帰国、6月にアメリカに戻って、7月から8月にかけて再度帰国する機会がありました。それは、来年の春以降に身分が危うくなりそうなんで、就職活動というわけです。学振に2年支援していただいて、その後今年から来年の春ま

    モンハナシャコの巣づくり - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2014/10/04
    シャコ、実に勤勉だと思いませんか?
  • シャコとヒトの共通点 - 勝虫日記

    シャコとヒトには一見共通点がなさそうが、シャコもヒトも体のバネを利用した高速運動が出来る動物なのだ*1 シャコは高速パンチ、ヒトは高速ピッチングである。現代のヒトではその能力は一部のアスリートのみが利用している。たとえば、野球のピッチャー、槍投げ選手たちだ。シャコはものは投げないが、貝を叩き割ったり、素早い獲物を突き刺したりしている。シャコの高速パンチについては、今いるラボで追究中であるが、ヒトの高速投擲・ピッチングについては、次の Nature 論文で紹介されている。 Elastic energy storage in the shoulder and the evolution of high-speed throwing in Homo Neil T. Roach, Madhusudhan Venkadesan, Michael J. Rainbow & Daniel E. Lieb

    シャコとヒトの共通点 - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2014/01/27
    「シャコとヒトの共通点 - katsumushiの日記」
  • シャコパンチのサンドバッグ - 勝虫日記

    シャコの身体は全体的に柔らかい。だけど、尻尾はゴツゴツ、トゲトゲしている。実はこの尻尾はサンドバッグになる。ケンカになった時、強烈パンチをここで受ける。他のところに当たったら死んでしまうからだ。 当にあの強烈パンチをうけられるのか、シャコに鉄球を落として評価した論文がこちら。Ritualized fighting and biological armor: the impact mechanics of the mantis shrimp’s telson | The Patek Lab これ見た時、なんてマッドなことを真面目にやっているんだこのラボは、と思ったものだった。

    シャコパンチのサンドバッグ - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/12/28
    「これ見た時、なんてマッドなことを真面目にやっているんだこのラボは、と思ったものだった。」シャコパンチのサンドバッグ - katsumushiの日記
  • ニコニコ学会β第4、5回を見た - シャコ・エビ日記

    第4回ニコニコ学会βシンポジウム@ニコニコ超会議2[DAY1] - 2013/04/27 10:40開始 - ニコニコ生放送 のうち、「むしむし生放送」は、ずっと気になっていたのだけれど、なかなか時間がとれなくて見ていなかった。同世代の虫博士たちの活動を見て、おおいに刺激された。とくにクマムシ博士、バッタ博士の二人は知的エンターテイナーとして突出していた。彼らはクラウドファンディングや、書籍の出版、メールマガジンの発行など、さまざまな取組で研究活動費を集めている。そういう行動する姿を見てるとこっちもやる気がふつふつと。 一方、第5回のほうで見たセッションのうち、 第5回ニコニコ学会βシンポジウム ~生命の境界~ - 2013/12/21 14:20開始 - ニコニコ生放送 では、「いきものマテリアル」がとくに面白かった。生き物はやわらかいし弾力がある。固い金属でできたロボットとは違う仕組み

    ニコニコ学会β第4、5回を見た - シャコ・エビ日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/12/27
    「ニコニコ学会β第4、5回を見た - katsumushiの日記」
  • シャコ・アタック - 勝虫日記

    シャコには二種類あって、パンチならぬ、アタックをするシャコがいる。 次のは、まだ小さい。一円玉程度の大きさ。 どうだろう、このハイスピード・リーチング&フェッチング。彼らは、スピアラー(つきさすもの)という。ちなみに、パンチするのはスマッシャーという。同じ身体メカニズムでこれらの動きを繰り出す。だが、使い方はこのように違う。これら超高速運動はどのように進化してきたのか?

    シャコ・アタック - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/06/28
    赤ちゃんスピアラー・シャコの紹介。一円玉くらいの大きさが、20cmくらいにまで成長します。
  • 英会話より英文 - 勝虫日記

    アメリカに来て一番増えたと感じるのは、英会話よりも英文を読み書きする時間だ。とくにメール。ほとんどメールでやりとりが行われる。書き方がまずいと、やってほしいこともやってもらえないし、伝えたいことも伝わらない。なかなかうまくいかない。ネイティブの英文読み書きに比べて時間もかかってしまう。修行、修行である。

    英会話より英文 - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/05/12
    達意の文章であることがまず第一だと思ってます。
  • 穴掘りするシャコ - katsumushiの日記

    ミシシッピから、同僚が送ってきた小さめのスピアラー シャコたちを水槽に放したら、穴掘りはじめた。くるっとひっくり返るところが、個人的にはツボ。 別の角度から。

    穴掘りするシャコ - katsumushiの日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/04/15
    穴掘りするシャコ。くるっとひっくり返るところが個人的にはツボです。
  • 光るシャコ - 勝虫日記

    僕にはかっこいいスピアラーシャコですが、人によっては気持ち悪いかも。 UVあてると、蛍光を発します。

    光るシャコ - 勝虫日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/03/18
    光ってます。
  • katsumushiの日記

    赤池弘次氏が「応用数理」という学術誌に書かれた三の論文へのリンクと、一部引用、筆者の覚書をつけ加えました。以下に挙げたものだけではなく、はっとするような磨かかれた言葉がたくさん書かれています。また、統計学を学びはじめてしばらくしてその意味が心に染み込んでくるようになってきました。 統計的思考と応用数理 ー 前提となるモデル化の技 1999 年 9 巻 1 号 p. 66-68 https://doi.org/10.11540/bjsiam.9.1_66 応用と言う以上、そこには数理の外に実在する対象の存在が前提される。対象についての適切なモデル化がなくては、数理の適用は不可能である。このモデル化には対象についての体感的な深い理解に基づく「技」が求められる。モデル化の技との結び付きが無くては、応用数理の展開はありえない。 ここで言われる「適切なモデル」の適切さを予測の観点で測る指標のひとつ

    katsumushiの日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/02/25
    すんません、id:BUNTEN さん、privateモードになったままでした。なおしました。
  • 制約を克服するシャコパンチのデザイン - katsumushiの日記

    動物の仕組みを支配する法則を考えるとき、現在の生物学はどちらかというと化学的世界が中心です。たとえば、DNAやRNA、タンパク質、酵素、酸素、水や塩などなど。一方、物理法則も当然重要です。反応、拡散速度や熱伝導の速さ、力や運動量の伝達、構造物の強さや柔らかさ、運動力学などなどがいろいろ決めてるわけす。 いずれにしても、生物学としては化学的制約と物理的制約をどのようなデザインで利用してきているか、と考えるのが面白い。 シャコパンチ研究でも、超強力パンチの打撃に耐えるウデ(付属肢)の材料化学的な側面と同時に、物理法則との関わりのほうの仕事があります。現ラボがやってきているのは主に物理のほう。外骨格のバネ、パワーを増幅するリンケージ、流体の中での高速運動で生じるキャビテーションです。 外骨格のバネといいましたが、あのパンチの速さは、筋肉が出せる速度を超えています。どうやっているかというと、弓やア

    制約を克服するシャコパンチのデザイン - katsumushiの日記
    katsumushi
    katsumushi 2013/02/24
    動画がprivateになってました orz 直しました。ざっくり、現ラボでやられているシャコ研究の問題とかを紹介。