自民党に、派閥パーティー収入の還流による裏金問題が露見し、岸田内閣の支持率は低水準に沈んでいる。無派閥で自民党総裁選に出馬して勝利し、首相退任後も派閥とは無縁の姿勢を貫く菅義偉前首相は、現状の自民党政治に何を思うのか。政治ジャーナリストの塩田潮氏がインタビューした。 派閥政治は必ずしがらみが出てくる 塩田潮:3年半前の2020年9月、安倍晋三元首相の退任による後継選出の自民党総裁選挙に、名実共に無派閥で出馬して勝利し、1955年11月の自民党結党以来、初めての「完全無派閥首相」の誕生、と注目を集めました。首相在任中の全期間、派閥とは無縁で、退任後もその方針を貫き、自民党の伝統といわれてきた派閥政治とは最も距離の遠い政治リーダーという評価が定着しています。 2021年10月に首相を辞任し、岸田文雄内閣が発足しましたが、2年余が過ぎた2023年11月から、派閥パーティー収入の還流による裏金問題
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