東京電力と東芝、日本政策金融公庫の国際部門である国際協力銀行(JBIC)は10日、ウラン生産で世界10位のカナダの「ウラニウム・ワン(U1)」に共同で出資すると発表した。U1の第三者割当増資を引き受け、約19.95%の株式を取得し筆頭株主となる。取得金額は約202億円。3社はU1との関係を強化し、原子力発電の燃料となるウランの安定確保や原子力事業の強化を図る考えだ。 地球温暖化対策によって二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しない原発の新設計画が相次ぐ中で、東電は今回の出資によりウランの安定供給確保目標を達成。東芝もカザフスタンに次いで権益を確保した。ウラン資源確保の動きは他の電力会社や商社なども活発に動き始めており、資源獲得競争は今後も一段と広がりそうだ。 ◆調達の目標クリア 東電などが取得する株式は、日本側3社が出資してカナダに設立した受け皿会社が引き受ける。受け皿会社には東